大覚寺編
2024年11月27日放送~12月4日放送(全2回)
大覚寺
2024年11月27日放送
今回は京都の大覚寺。
平安時代に嵯峨天皇の離宮として建立。代々、皇族が住職を務めた格式高い寺院です。
歴史ある境内には国宝や重要文化財がいくつも残されています。
宸殿は、天皇に入内された徳川2代将軍秀忠の娘、東福門院和子が使用した女御御殿。中には江戸時代を代表する絵師・狩野山楽が残した襖絵や、蔀戸の蝉の飾りなど伝統の技が。
さらに、1200年前、嵯峨天皇が疫病を鎮めるため三日間かけて書写したといわれる般若心経も。勅封され、60年に一度しか開封されない貴重な般若心経の複製模写を特別に公開。
そして、般若心経信仰の中心の場となった大覚寺で、冨永愛が写経を世界平和への願いを込めて書き上げていきます。
京都市右京区嵯峨にある1200年の歴史を誇り、弘法大師空海を宗祖と仰ぐ真言宗大覚寺派の本山。また、明治時代初頭まで代々、天皇もしくは皇統の方が門跡(住職)を務めた格式高い門跡寺院。
かつて空海のすすめで嵯峨天皇が浄書された般若心経が奉安される般若心経写経の根本道場。いけばな発祥の花の寺と呼ばれ、「いけばな嵯峨御流」の総司所でもある。
境内にはいくつもの国宝や重要文化財があり、毎年多くの人が訪れる。
大覚寺の寺宝といけばな体験
2024年12月4日放送
前回に引き続き、京都の大覚寺を巡ります。
ここは平安時代に嵯峨天皇の離宮として建立され、皇族が住職を務めた格式高い寺院。
1200年前、嵯峨天皇が日本最古の庭池、大沢池に咲く花の美しさに感動し、器に生けたことから「いけばな発祥の花の寺」とも言われています。
そんな大覚寺に伝わる「いけばな嵯峨御流」。日本の原風景をいけ現すという「景色いけ」に冨永愛が挑戦!大沢池を表現した作品を作っていきます。
来客と面会するための客殿「正寝殿」と、天皇に入内された徳川2代将軍秀忠の娘、東福門院和子が使用した女御御殿「宸殿」。この2つを結ぶ「村雨の廊下」には皇族たちを侵入者から守るための仕掛けが隠されていました。
そして、通常は立入禁止の重要文化財「正寝殿」の「御冠の間」に今回、特別に入らせていただきました!
御冠の間は、後宇多法皇が院政を執った部屋で、執務の際は御冠を傍らに置いたことからその名前がつきました。
南朝(大覚寺統)と北朝(持明院統)の天皇が争った南北朝時代に、北朝と南朝の和睦のための会議、南北朝媾和会議も行われた重要な部屋を拝観します。
大覚寺をはじめ、宮殿や寺院などの屋根に使われてる檜皮葺(ひわだぶき)。
檜の樹皮、檜皮を緻密に葺き重ねる技術で、1000年以上受け継がれてきた伝統の技。しかし、檜皮の確保が困難となり、職人の減少も課題となっていました。
檜皮葺の伝統を絶やさないために始めた、文化庁の取り組みを紹介します。