江戸木版画
2025年9月3日放送
今回は、東京の江戸木版画。
「葛飾北斎」や「歌川広重」といった天才画家の浮世絵の多くは、「江戸木版画」と呼ばれ、400年以上にわたり色鮮やかな多色摺りを特徴とする日本の印刷技術のルーツと言われています。
そんな江戸木版画の技術を今に至るまで継承し続ける「高橋工房」を訪れ、六代目・高橋由貴子さんに摺りの技術を伺いながら、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」を題材にオリジナルうちわ作りに挑戦します!
さらに葛飾北斎が描き漫画やアニメのルーツと言われる「北斎漫画」。
その「北斎漫画」を1,700冊以上所蔵し、質・量ともに世界一のコレクションを持つ「浦上蒼穹堂」・浦上満さんのもとへ。
貴重なコレクションを見せていただきながら、90 年の生涯で30,000点もの作品を残し、93回の引越し、30以上の画号を使い分けた自由奔放な葛飾北斎の魅力に迫ります。
さらに、その浦上さんの全面協力のもと、9月13日から11月30日まで300点を超える北斎作品に迫る「HOKUSAI−ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」の見どころを教えていただきます。
江戸木版画は、絵師・彫師・摺師・版元の四者が揃って
初めて成り立つ総合芸術で、印刷技術のルーツと言われている。
百色以上の多色摺りならではの鮮やかな発色や大胆な構図は
ゴッホやモネといった西洋の名だたる芸術家に大きな影響を与え、
19世紀後半の西洋にジャポニムズブームを引き起こした。
江戸木版画の摺師の家系に生まれ、四代目の父に摺りの技術を学んだのち、
六代目代表取締役に就任。版元として企画・制作する一方、
国内外での講演会、実演会、展示会などを行い、
江戸木版画の普及と発展に努めている。
東京伝統木版画工芸協同組合理事長。浮世絵木版画彫摺技術保存協会副理事長。
東京・日本橋で東洋古美術の美術商「浦上蒼穹堂」を営みながら、
葛飾北斎や歌川広重をはじめとする浮世絵版画の収集・発信に注力。
とりわけ『北斎漫画』は50年以上にわたり、約1700冊を所蔵。
質・量ともに世界一のコレクターとして知られ、
その魅力や歴史的意義を国内外に発信し続ける。



