加賀獅子頭 加賀獅子舞
2025年5月7日放送
今回は石川県の加賀獅子頭と加賀獅子舞。
加賀獅子頭はどの方向から見ても睨まれているように見える「八方睨み」、全国でも珍しい角があることが特徴。守り神として各町に一つずつ作られ大事に保管されてきました。
そして加賀獅子舞は前田利家の入城の際に舞われたことをきっかけに始まり、棒振りと言われる演者が獅子を射とめるという珍しい舞いです。
まず訪れたのは県内唯一の獅子頭専門工房「知田工房」さん。
一本の丸太から作り上げられるという獅子頭の彫りの作業を愛さんもちょっとだけ体験。
ここで、考えていいたのとは違う丸太の彫り方に驚きました。
そして、繊細でありながら木が乾くまでに彫らなければいけない「荒彫り」など、すごい職人技が隠されていました。
さらに、今お土産に大人気なミニ獅子頭の絵付けに挑戦します。
次に加賀獅子舞を見るために、教えて頂いた星野リゾートが展開する温泉旅館「界 加賀」へ。
加賀水引、九谷焼、加賀友禅など伝統工芸に触れ合えるこの旅館では、毎日 知田工房さんの獅子頭を使った加賀獅子舞の演舞が行われています。
加賀獅子舞は「殺し獅子」と呼ばれ、棒振りが獅子を射とめるという珍しい特徴があるのですが、そこには江戸時代の秘密が隠されていました。
その勇壮華麗な演舞を見学。…するだけではなく、愛さんも初挑戦!
果たしてどんな舞になったのか?
加賀獅子頭は1583(天正11)年、藩祖前田利家の金沢城入城の際、民衆が歓迎の獅子舞を演じて祝ったのが由来とされている。以後隠れた武芸奨励策としても盛んになり、獅子頭は各町に一基、町の守護として名工を選んで彫刻させ、町会を誇示するものとなった。
獅子は万物を一声で威服し、災難を食い止めるとされることから、縁起の良い置き物としてお正月やお祭り飾りはもちろん、魔除厄除として床や玄関に飾られている。
八方睨みという、どの方向から目を見ても睨まれているように見えるここと、角があることや、刀を咥えさせて飾ることが特徴。
金沢の獅子舞は「殺し獅子」と呼ばれ、獅子頭に対して演技する棒振りは、武術の技を取り入れて、主に木製で作られた棒、太刀などの武具をもって最後に獅子を討ちとるところが大きな特徴。
お祭りでの獅子舞は日頃鍛えた技をみんなの前で発揮する晴れの舞台であり、これに声援をおくる観衆とが一体となって獅子舞はいやが上にも活気を帯びるなど、誇るべき郷土芸能として、今も人々の中にいきづいている。
石川県唯一の獅子頭専門工房「知田工房」の二代目。父、初代清雲の修行の元、獅子頭職人となり45年以上の経験を持つ。
県内の獅子頭だけではなく、沖縄の首里城の彫刻・東京築地の大獅子・全国獅子頭修復・加賀獅子頭の制作など幅広い活躍を見せる。
石川県のふるさとの匠として表彰。
1994年、清雲さんと結婚。工房では加賀獅子頭ねつけの絵付け体験を担当する。
大阪芸術大学美術学科卒卒業後、あさば仏教美術工房にて向吉悠睦、中村佳睦両先生に仏像彫刻を学ぶ。2021年に知田工房に入社し、獅子頭修行中。
獅子頭アクセサリーの販売やYouTubeチャンネルでの発信など、新たな活動に取り組む。