高知の伝統旗「フラフ」
2025年2月5日放送
今回は高知県香南市の「フラフ」。
端午の節句に、男の子の健やかな成長を願って鯉のぼりと共に掲げられる土佐の風物詩。大きいもので畳18畳分!金太郎や桃太郎、武者絵などが描かれた大きな旗が、五月晴れの空にはためく光景は、土佐の勇壮な原風景です。
江戸時代、長崎でオランダの商人が持ち込んだ説が有力とされ、英語の「Flag(フラッグ)」、あるいはオランダ語の旗を意味する「 VLAG(フラハ)」が土佐流に訛ったのではないかと伝えられており、負けず嫌いな高知県民の気質もあり、どんどんと大きな旗になったと言われています。
そんなフラフの魅力を探るため、訪れたのは吉川染物店。創業130年以上を誇り、今は5代目の吉川毅さんが伝統を守っています。
そこで5代目の毅さんから教えてもらい、フラフの染めの作業に初挑戦!
お手伝いさせていただいたフラフはどんな出来栄えに!?
そして完成した作品は、特別に番組をご覧になっている1名様にプレゼントいたします。
フラフは、高知県内では端午の節句を祝ってこいのぼりと一緒に掲げられる大きな旗。
90cmまたは110cm巾の布をつないで大きな1枚のキャンバスに仕立てる。布は木綿と決まっていて、染料と顔料で鮮やかに染め上げる。絵柄は桃太郎や金太郎、勇壮な武者絵などさまざまで、最近はオリジナルのフラフを希望する人も多い。
現在では、柱を立てる場所・ 保管する場所がないことから、室内用のミニフラフの需要が増えている。
吉川染物店は初代が赤岡町に滞在していた絵金に師事したことに始まる。生業として染物屋にしたのは三代目で、今は五代目の吉川毅氏がその伝統的な染色技術を継承し、平成23年には「土佐の匠」に選ばれた。
現代の住まいの事情を考慮して、小さなタペストリータイプも手がける。
吉川染物店は、土佐凧の現在唯一の工房でもある。