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2014年07月01日 更新

ツタエビト 谷村新司 インタビュー

©NTV

谷村新司さんが番組への思いを語りました。

ツタエビト 谷村新司
ウタビト  第1回加山雄三、
      第2回森山良子、
      第3回吉田拓郎

――番組の収録前には、ウタビトのCDを全曲聞くそうですね。
谷村 拓郎さんの番組の前は、1か月ぐらい拓郎づけだったんですよ。全曲聞いて、あの頃、僕らの世代が拓郎さんの曲に思いを寄せた理由がよくわかった。「拓郎」っていいなぁと思った。良子さんの時は良子づけ、加山さんの時もそうです。
――特に印象的な歌はありましたか。
谷村 「おやじの歌」。拓郎さんは親のことをあまり歌にしていません。この歌には拓郎さんを作っている大事な要素が詰まっていると思いました。聴いている時に詞が思い浮かんで、ダーッと書いて、番組収録の当日、サプライズでプレゼントしたんですよ。スタッフに内緒で。拓郎さんが一番びっくりしたでしょうね。僕が「昴」を歌っている間、ずっとその詞を見ながら聞いていてくれたんです。すごくいい時間を過ごさせてもらったと思いました。
――長く愛される歌とはどういう歌でしょうか?
谷村 無条件でいいなあと思える歌。理屈はない。聞いて鳥肌が立ったり、涙が出たりするもの。説明できないけど、それを聞いた時に感情がこみあげる歌ですね。良子さんの収録の時は、「家族写真」という歌で、照明係の人が仕事をしながら泣いているんですよ。77歳の加山さんが歌う「マイウェイ」もしみました。最後のカーテンをおろす時期になって歌う、本当のメッセージっていうか。それが加山さんの表情や歌から感じられたから、聞いていて涙が出てきました。
――番組はトークも魅力ですね。
谷村 僕が音楽をやっている人間だからしゃべってくれることがあるんですよ。本音で話してくれる。それに、ある年代から、みんないい意味で抜けるんです。若いころは、自分だって突っ張っていたし、昔は、あんなふうに思っていたけど、今は全然違うなぁって思うんですよ。子どもが結婚して、孫がいる人もいるし、両親を見送り、病気をし、いろいろなことを経験して、今に至っているわけです。歌も若いころとは全然違う響き方をします。それを番組にしてご覧いただけるのは、本当に幸せです。

BS日テレ 地球劇場~100年後の君に聴かせたい歌~