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2014年05月27日 更新

#3ウタビト 吉田拓郎 インタビュー

©NTV

5月2日のリハーサル終了後、番組収録前に行われた会見の内容を紹介します。同じ時代をミュージシャンとして活動しながら、これまでほとんど付き合いがなかったという2人。歯に絹を着せぬ拓郎節が記者の爆笑を誘っていましたが、言葉の向こうにお互いの音楽への敬意がうかがわれるものでした。

拓郎は自分で歌を作る突破口を開いてくれた

――100年後に残したい曲、そして番組で取り上げた曲がアジア各国に派遣される日本語教師が使う教材になる予定という「地球劇場」。拓郎さんをお招きした思いを聞かせて下さい。
谷村新司 拓郎さんは自分で歌を作ってメッセージを出すという突破口を最初に開いてくれた方。どうしてもこの番組に来て欲しいとお願いをして、やっと実現しました。スタッフもみんな大感激で、(拓郎さんが)来てくれたっていうだけでうれしい。リハーサルを聴いて、やっぱりすごいなと思いました。

――拓郎さんはこの番組の趣旨に共感したと聞いていますが、どのような思いでしょうか。
吉田拓郎 趣旨は素晴らしいと思います。テレビとかで歌うというのはあんまり好きじゃない。だから一生懸命歌って、あとは谷村が伝えてくれればいい。(笑い)一生懸命歌います。

――谷村さんとの共演は初めてで、「襟裳岬」を演奏するとのことですが。
吉田 まあ、いろいろありますんで、そんなに仲良くしてきたわけでもないし。(笑)さっきちょっと練習したら、あまりに歌がお上手なので、びっくりしました。すごいいい企画だと思いますよ。谷村新司と歌を歌うっていうのは、いい思い出になります。
谷村 襟裳岬はずっと聞き馴染んでいた歌ですが、森(進一)さんの歌で知っているんですね。拓郎さんの歌を聞いてみて、あっこういう感じでこういうふうに伝えたかった歌なんだって自分なりにはよく理解できました。拓郎節を自分なりに表現できるといいなあと思って練習をしてみました。

ほとんど付き合いがなかった

――トークではどんなことを聞きたいですか。
谷村 今回はトークでどっさり聞きたいと思っています。拓郎さんも用意をしておいてくれて、トークの収録が長くなると思います。

――さわりだけでもお願いします
谷村 そこは内緒だよね。
吉田 あまり仲良くないってことだよ。(笑)
谷村 同じ音楽の世界にいて、一緒にやるというチャンスがなかった。僕が、拓郎さんの番組に1回出させてもらった時も打ち上げが初対面でした。
吉田 僕から見ると遠いところに住んでいる。愉快な人だなという印象があります。本当によく存じ上げないんですが、初めてテレビなんかで話すのはもったいないくらいのことになると思うんです。この企画、いいんですかね。(笑)

――番組への出演を決めたお気持ちは
吉田 6月にライブをやる予定なんですが、5月からリハーサルです。正直に言うと、(番組は)いい練習になると思っています。(笑)僕の年齢になると、相当に練習を積まないと、なかなかできないんで。ライブにいらっしゃい。(笑)

「昴」はすごい歌

――谷村さんに「昴」を歌って欲しいと要望したそうですが、その思いは。
吉田 本当に一言で言って、壮大な曲だと思います。イチ人間がそんなスケールの大きな曲を歌うべきではない。「昴」っていう曲に対して僕は、それくらいの重大さを感じているんです。谷村新司っていう人の歌をたくさん知っているわけではないけれど、「昴」っていう曲はすごい。心から思っているので、リスペクトも込めて歌ってもらえるととてもうれしいです。
谷村 今日はピアノ一本で、心をこめて拓郎さんの思いに応える歌を歌いと思っています。拓郎さんは実は、この番組のためだけに、2日前にリハーサルをして下さいました。テレ屋さんなので、そんな話はして下さらないんですが、その思いを僕らスタッフ全員、感じています。今日は心をこめて、いい番組、いい歌をちゃんと撮らして欲しいなと思っています。がんばります。

番組の収録でも、拓郎さんはさらに自由に人生や音楽をたっぷりと語り、折々にスタジオは爆笑で湧きました。「落陽」「純情」「流星」「今日までそして明日から」……名曲を歌い、じっと谷村さんの歌に耳を傾けていました。楽しくて深い話と心を震わせる音楽を「地球劇場」でお楽しみください。(BS日テレ広報部)

BS日テレ 地球劇場~100年後の君に聴かせたい歌~