放送内容/使用曲

第323回フェッラーラ・ディ・モンテ・バルド / ヴェネト州

2020年02月15日 初回放送

イタリア北部。山の裾野に点在するいくつかの集落が今回の舞台、フェッラーラ村だ。
雪の冠美しいバルド山を抱く自然豊かなこの村には、80名ほどしか住人がいない。
そんなとびきり小さな村には、時が止まったかのような、どこか懐かしい時が流れている。

主な内容

村唯一のパン工房でパン職人として働く男性。35年前に母から受け継いだ窯を守り続けている。古く小さな機械が並ぶ工房で一人、村人のためにパンを焼く。店に取りに来ることが困難なお年寄りには、2時間もかけて配達を行っている。
実は彼がもう一つ情熱を注ぐのが、村の行政の仕事だ。村役場の職員だった父の想いを受け継ぎ15年間村長を務めた。昨年退任したものの今も副村長を続け、村と村人のために尽くしている。忙しく働いてきた彼は、妻や3人の子どもたちと満足に時間を過ごせなかった事を今も後悔している。だけど息子たちは父を尊敬し、その情熱をうらやましく思っている。
もう一人は、ミニマーケットの店長を務める女性。結婚を機に一度村を離れたが、3年前に帰ってきた。村唯一の商店は、食料品や日用品を売るだけでなく、村の大切なコミュニティの場にもなっている。夫との離婚を経て女手一つで2人の娘を育てあげ、念願叶い故郷に帰ってきた。帰りたかった理由は、大家族のような村人たちとの近い距離感。もう一つは幼い頃から眺め続けたバルド山や静かで美しい森にふれられること。肌に馴染んだ故郷の音や匂い、太陽の光を感じることが、彼女が健やかに生きられる秘訣だ。

使用楽曲

Il Più Bell'arcobaleno / Enrico Di Ganci
Apri Le Braccia / Jalisse
Odessa / Ludovico Einaudi
In piedi / ELISA

オープニング&エンディング曲


「L'APPUNTAMENTO」/ラ・プンタメント
ORNELLA VANONI/オルネラ・ヴァノーニ

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