放送内容/使用曲

第322回アルバレード・ペル・サン・マルコ / ロンバルディア州

2020年02月08日 初回放送

イタリア北部、山の急斜面に築かれ、スイス国境に位置するアルバレード村が今回の舞台。
冬は白銀に閉ざされてしまう厳しい土地で、牛を育てながら、村人たちはつつましい生活を続けてきた。

主な内容

村一番の古い家に暮らす、92歳の村の名物おばあちゃん。92歳とはいえ、未だに元気いっぱいだ。ベッドメイクや掃除といった生活の細部に気を配るだけでなく、50人近い“家族”全員の衣服や靴下を編んでいる。おばあちゃんには幼い頃の忘れられない思い出がある。13歳の時に始まった第二次世界大戦。村を巻き込んだ悲劇の記憶。当時の光景を語る時、彼女の瞳にはいつも恐怖がよみがえる。そんな戦争の苦境の中、最愛の夫と出会った。冬はわずかな作物を育て、夏は牛の高地放牧を行いながら、戦後を必死に生き抜いてきたのだ。
もう一人は、そのおばあちゃんの息子、6人兄弟の長男だ。
兄弟の中で一番の母親似と言われる彼も、幼い頃から働き詰めの人生だった。家族を支えるため10歳にして働き、成人してからは石工などの仕事を熱心に続けてきた。度重なる病にも見舞われたが、母と同じく前だけを向いて進み続けてきた。既に定年の身だが、彼には大切な仕事がある。この地方の伝統農具であるジェルラと呼ばれる背負い籠を作る事。おじから技を学び、半世紀以上作り続けてきた。今は使う人も作る人もほとんどいなくなったが、時々小屋にやってくる4歳の孫に技を伝える事が密かな願いだ。

使用楽曲

Giudizi Universali / Ilaria Rastrelli
Se c'è l'amore / Roberto Kunstler
Nuvole Bianche / Alessia Tondo & Ludovico Einaudi
La pioggia / Paolo Buonvino

オープニング&エンディング曲


「L'APPUNTAMENTO」/ラ・プンタメント
ORNELLA VANONI/オルネラ・ヴァノーニ

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