水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ水に抱かれた神々の島 インドネシア バリ島

2014年12月3日 初回放送

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インド洋の東部。「バリ島」は、インドネシアを構成する1万3千以上もの島の一つです。
島の人口はおよそ390万人。伝統と神秘的な佇まいから「神々の島」と呼ばれています。

島の南側にある人気のビーチリゾートが「クタ」です。ビーチ沿いに、絶滅危惧種に指定されているウミガメの保護施設があります。ここでは砂浜に産み落とされた卵を集めて保護し、敷地内で安全に孵化させてから、子ガメを海にかえす活動をしています。
施設では、ウミガメの危機を多くの人に知ってもらうため、観光客に子ガメを海にかえす作業への参加を呼びかけています。

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インド洋を望む半島の突端に「ウルワツ寺院」が建っています。激しい波が押し寄せる高さ70mもの断崖の上に厳かな佇まいを見せています。国民の殆どがイスラム教徒とされるインドネシアで、バリ島だけは住民の9割が、「バリ・ヒンドゥー教」を信仰しています。この寺院は、バリの伝統芸能を楽しめる場所としても知られています。

ここで披露されるのは、「ケチャ」と呼ばれる伝統の舞踏劇です。元々は祖先の霊に祈りを捧げることなどを目的とした呪術的な踊りで20世紀初頭にヒンドゥー教の神話をテーマにした舞踏劇になったといいます。

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バリ島の内陸部に芸術の村と呼ばれる「ウブド」があります。メーンストリートには、伝統の手工芸品やアート作品を扱う店が軒を並べています。中でも世界的に人気が高いのが「バリ絵画」です。その歴史は16世紀に、当時の王朝がバリ島に渡ってきた際に伝えられた王宮絵画から始まったといわれています。その後、20世紀初頭に西洋画の技法と混ざり合うことで、今の形になっていったといいます。

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バリ島の中央部に「聖なる泉」という名を持つ、バリ・ヒンドゥー教の寺があります。
「ティルタ・ウンプル寺院」です。敷地内に湧く泉は、バリ島にヒンドゥー教が伝わる以前に既にあったと言われています。寺院に隣接して、泉の水を引いた沐浴場があります。
信者は、ここで身を清めたあと寺院にお参りします。水は今でも神格化され、バリ島の人々にとって特別な存在として、信仰と生活の中に根ざしています。

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バリ島のほぼ中心部に位置するジャティルウィ地区は美しい棚田の風景で知られています。
バリ島は、インドネシア有数の米の産地で、古くから豊かな実りが人々の暮らしを支えてきました。棚田では赤米が作られていて、1年を通じて稲が育つ為、収穫は年に2回おこなわれています。ここでは、水の管理が「スバック」とよばれる伝統的な組織によって行われています。棚田ではスバックの代表者たちによって、水が平等に分配されています。
スバック制度は、3つの調和を意味する「トリ・ヒタ・カラナ」というバリ・ヒンドゥー教の思想が生みだしたと言われています。
乾季には水不足に陥る地域の多いバリ島ですが、「スバック」のおかげで、美しい棚田は1000年以上も守られてきたのです。
このスバック文化は、2012年に世界遺産に登録されています。

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