水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ海の幸溢れる最果ての地 ポルトガル アヴェイロからロカ岬へ

2014年10月1日 初回放送

ユーラシア大陸の西の端。イベリア半島に位置するポルトガル。
今回の世界水紀行は大西洋を望む海岸の街「アヴェイロ」からロカ岬を目指します。

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アヴェイロは市内を縦横に運河が走るところから、「ポルトガルのヴェニス」と呼ばれています。この運河を今も行き来するのがポルトガル伝統の船「モリセイロ」です。かつて海産物を運んだ船は、現在は観光船として多くの人々を楽しませています。

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アヴェイロ周辺には「リア」と呼ばれる「潟」が広がっています。「リア」は、海水と淡水が交わる汽水域で砂地のため、貝などの豊かな漁場になっています。リアでの貝の漁は、歯の付いた熊手のような道具で砂の中の貝をかきだし、網に集めます。
アヴェイロの工場では、ウナギの唐揚げを缶詰にしています。さばいたうなぎを串に刺して油で揚げたあと、お酢とオリーブオイルのソースで味付けします。このウナギの唐揚げは、ポルトガルの伝統料理の一つでマリネのような風味があります。

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北ヨーロッパの水温の低い海に多く生息するタラ。ポルトガルの漁業を代表する魚とされてきました。19世紀後半に使われていたタラ漁の漁船が再現されています。船の名前は「ファイナ・マイオル」。ハードワークという意味です。タラ漁の厳しさから名付けられました。
アヴェイロ市内にあるレストラン「ベラ・リア」。タラ料理の美味しさで知られるこちらのレストランで人気なのがタラの浮き袋の煮込み料理です。

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アヴェイロの南、大西洋岸の美しい海岸線を持つ「ナザレ」は、今も漁師の街としての風情が残っています。ナザレの女性が履く伝統のスカートは、7枚重ねになっています。これには虹の7色や7つの波といった意味があるそうです。
船の模型を作っているアルバロ・ギンショさんは元漁師。ポルトガルでその時代ごとに使われてきた漁船を、過去の資料や漁師時代の記憶を元に模型を作り続けています。

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ナザレからおよそ14キロの位置に「アルコバッサ」があります。この街にポルトガルの象徴と呼ばれる建物があります。「アルコバッサ修道院」です。その歴史的価値から1989年に世界遺産に登録されています。修道院にはポルトガルで有名な悲恋の物語の主人公であったペドロ1世とイネスの棺が置かれています。

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大西洋に面した小さな街「サンタ・クルス」。小説「火宅の人」などを執筆した直木賞作家の檀一雄は1970年から72年にかけての1年4ヶ月ほどをこのサンタ・クルスで過ごしています。生前、世界各地を放浪した檀一雄が、特にポルトガルのこの街を一時移住するほど愛したのは、目の前に広がる大西洋に魅せられたからだったそうです。
そのサンタ・クルスの南に「ロカ岬」があります。岬の先端に十字架の施された石碑が置かれています。石碑にはこの場所の経度が彫られています。西経9度30分。ここはユーラシア大陸の最西端です。ポルトガルを代表する詩人カモンイスの言葉も記されています。「ここに陸果て、海始まる」。

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