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©BS日テレ©BS日テレ世界遺産の大聖堂と干潟のSL フランス パリからアミアンへ

2014年9月10日 初回放送

パリから北東へ約140キロに世界遺産の大聖堂でその名を知られる「水の都」があります。アミアンです。
市内には、縦横に運河が張り巡らされ、「北の小さなヴェネツィア」とも呼ばれるこの街は、
古くから水運で栄えました。街には現在13万人ほどが暮らしています。
街の中心には、シンボルともいえる建物があります。
アミアンの「ノートルダム大聖堂」です。
建築されたのは1288年。ゴシック様式の大聖堂としては国内最大を誇ります。
1981年に「アミアン大聖堂」として世界遺産に登録されました。

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アミアンは、SFの父と呼ばれる19世紀フランスの小説家ジュール・ヴェルヌと縁が深いことでも知られています。
街には彼が暮らした家が残されています。
ヴェルヌは、この家で、「十五少年漂流記」などの名作を執筆したといいます。
家には船の操舵室を模した部屋もあります。
ヴェルヌが始めてアミアンにやってきたのは1872年。
その年に発表した「八十日間世界一周」で、ヴェルヌの名は世界中に知られます。
世界的な名声を得た後も、ヴェルヌは市議会議員を務めるなど、1905年に亡くなるまで街の発展に尽くしました。

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アミアンから下流へ約80キロ。
ソンム川は、広大な干潟が広がるソンム湾へ達します。
イギリス海峡に臨むソンム湾。沿岸の一部は自然保護地域に指定されています。
潮の満ち引きが激しく、引き潮の時間帯には全長7キロもの広大な砂地が顔を出します。
ソンム湾には観光客に人気の乗り物があります。
干潟を走る古き良き時代の蒸気機関車です。
1858年に運行が開始されたソンム湾鉄道は、道路網の発達により1940年代に廃線となりました。
その後、1970年代に地元の鉄道愛好会のカンパによって再開され観光列車として人気を呼んでいます。
ソンム湾鉄道はヨーロッパの鉄道ファンに人気で、国内外から乗客がやって来ます。
高速列車のTGVとは真逆のフランスを代表する列車の旅です。

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ソンム湾から北へ120キロほど。
イギリス海峡を望む古い港街「カレー」があります。
古代ローマ時代には、ヨーロッパ大陸と対岸のブリテン島を結ぶ中継地として栄え、現代もイギリス行きのフェリーが発着しています。
約7万5千人が暮らすこの街のシンボルがあります。
「カレー市庁舎」です。1922年に、古代ローマ建築を手本とした中世ルネサンス様式を再現して建設されました。
市庁舎の前には世界的に有名な像が建っています。
19世紀フランスを代表する彫刻家ロダンの作品「カレーの市民」です。
この像は14世紀から15世紀にかけて100年続いた、フランスとイギリスとの戦争で、カレーの街を守るために自ら人質となった6人の市民を称えて作られたといいます。

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カレーの街から海岸線を南へ約270キロ。
エトルタは街並みを構成する独特の建物群で知られています。
木造建築と漆喰建築が融合した、この地方伝統の建物です。
周辺の豊かな森林資源と石灰質の土地柄から生まれたといいます。
北フランスを代表する景勝地でもある街は、古くは漁村として栄えました。
この街の海沿いに観光客に人気のレストランがあります。
「レ・ロシュ・ブランシュ」です。エトルタ近海でとれた新鮮な魚介類をふんだんに使った漁師鍋が、このお店の名物料理です。

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エトルタには、世界中でその名を知られたある人物の家があることでも有名です。怪盗ルパンです。この家は小説「アルセーヌ・ルパン」の作者、モーリス・ルブランが避暑の為に建てた別荘です。
現在はルブランや彼の代表作であるルパンシリーズの博物館として使われています。
邸宅内には、小説の中のルパンが実在していたかのように、その私物などが展示されています。

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