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©BS日テレ©BS日テレ世界水紀行スペシャル アメリカ音楽の源流を訪ねて 大河ミシシッピ3800キロを行く

2014年8月6日 放送

全長約3800キロ。
イタスカ湖を源流に北米大陸を南北に流れ、メキシコ湾へと注ぐミシシッピ川。
今回はアメリカの歴史と音楽を育んだ大河ミシシッピの壮大な流れを辿ります。

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アメリカ合衆国中西部。
ミシシッピ川とミズーリ川の合流地点にある街、ミズーリ州セントルイス。
かつて西部開拓の玄関口だったことを象徴する高さ192メートルの
巨大なゲートウェイアーチがあります。

郊外には湧水を利用したニジマスの養殖をしている会社「トラウト・デール・ファーム」があります。オーナーのデニスさんが、この場所を選んだのには理由があります。養殖用の水は、水質と温度、そして酸素濃度が大切だといいます。自然を生かした方法で大量生産をせずに、高品質を目指しています。

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またセントルイスは“ブルースの街”として知られています。
ビッグ・ジョージ・ブロックさんは、地元で「キングオブブルース」と呼ばれています。
12歳の時にブルースと出会い、82歳になる今も現役のブルースマンとして
オールドスタイルの曲を歌い続けています。

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セントルイスから南へ450キロ。ミシシッピ川中流の街、テネシー州メンフィス。
アメリカの音楽史上に燦然と輝く最大のスター「エルビス・プレスリー」が
愛した街として知られています。

メンフィス郊外にはスターになった後もこの街を離れなかったエルビスが
晩年を過ごした家があります。「グレイスランド」です。
最後のアルバム「ムーディーブルー」を録音したエルビスお気に入りの部屋
「ジャングルルーム」も当時の姿のまま残されています。

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街の郊外に一軒のカヌー工房があります。「クオポー・カヌー・カンパニー」です。
カヌー職人のジョン・ルスキーさんは自然とのふれあいやカヌー体験を通して、若者たちが非行に走らないよう導きたいと考えています。
貧しい家庭の若者たちに、無料でカヌー作りやミシシッピ川の魅力を教えています。

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ミシシッピ川の支流「カンバーランド川」のほとりの街、テネシー州ナッシュビル。
川沿いの立地の良さから、交易の拠点として栄えた街で、“カントリーミュージック”が生まれた街としても知られています。

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この街でカントリーに欠かせないギターやバンジョーを製作する工房があります。
「ナッシュビル・ギター・カンパニー」はマーティ・ランハムさんが素材から吟味して全て一人で楽器を作っている工房です。

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ナッシュビルから車で南東へ約1時間。
アメリカを代表するウィスキーの銘柄「ジャックダニエル」の蒸留所があります。
19世紀から稼動している蒸留所は、100年以上前と同じ製法が今も守られています。
シュガーメイプルの木から作られたきめの細やかな木炭を樽の中に厚さ3メートルほどに敷き詰め、そこでウィスキーを濾過します。
この作業がジャックダニエルを作る上で最も重要な工程だといいます。

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メキシコ湾に注ぐ河口の街、ルイジアナ州ニューオリンズ。
市内の「フレンチ・クオーター」と呼ばれる地区は、今もフランス植民地時代の雰囲気を残しています。
また“ジャズ発祥の地”としてその名を知られ、街中の至る所でジャズの音色が聞こえます。

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ニューオリンズには開拓時代にミシシッピ川流域を行き来した蒸気船の姿が今もあります。
19世紀、出航を知らせるために行われた「カリオペ」と呼ばれる蒸気オルガンの演奏を見ることができます。
もうひとつ、開拓時代のアメリカが残っていました。
18世紀から19世紀にかけて、サトウキビや綿花の栽培で財を成した地主たちの豪邸が残されています。
樫の木のトンネルが400メートルも続く「オークアレイ・プランテーション」です。
豪邸の調度品などから、当時の地主達の贅を尽くした生活ぶりが垣間見えます。

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ニューオリンズの郊外には「スワンプ」と呼ばれる広大な湿地帯が広がります。
今も湿地帯で昔ながらの生活を送っているザリガニ漁師のシャ―ビンさんがいます。
彼は湿地帯の自然を孫の世代まで残すことが自分の使命だと考えています。

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ミシシッピ川は3800キロもの遥かなる旅を終えてメキシコ湾へと注ぎます。
「偉大なる褐色の神」と多くのアメリカ人が呼ぶ大河ミシシッピは、
その流域で今も様々な文化や音楽を育み続けています。

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