水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ乾いた大地に水を求めて マドリードからラ・マンチャまで

2014年5月28日 放送

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イベリア半島の中央部に位置する、スペインの首都「マドリード」。
「サン・イシドロ小教会」は、その名の通りマドリードの守護聖人「聖イシドロ」が祀られています。聖イシドロは6世紀頃のカトリックの聖人で水にまつわる多くの奇跡を起こした事で知られています。街に水を導き、人々を渇きから守る存在とされています。
街の中心にあるオペラ地下鉄駅。地下鉄駅の工事中に偶然発掘されたという中世の水路があります。当時、市内には「水の旅」と呼ばれる長大な地下水路が張り巡らされ隅々にまで生活用水が供給されていました。

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マドリードからおよそ160キロの街「クエンカ」。その名はラテン語で「川の盆地」を意味します。街は、数百万年に及ぶ川の浸食で削られた断崖の上にあります。断崖絶壁を見下ろす中世の町並みは、1996年に世界遺産に登録されています。
旧市街に「宙づりの家」と呼ばれる建物があります。崖から基礎部分がはみだしています。15世紀に繊維産業で栄えたため急激に人口が増え、狭い土地のぎりぎりまで家が建てられました。

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クエンカ市内に、この地方の伝統料理で人気のレストランがあります。
「ラ・ボデギージャ・デ・バリシオ」です。人気メニューには、地元で採れた松の枝とハーブが使われます。火をつけた松とハーブの上に、予め火を通した子羊のあばら肉を載せます。羊肉はスペイン内陸部を代表する食材です。
乾燥した大地。「ラ・マンチャ地方」。そんなラ・マンチャの荒野で、水を探し求める人たちがいます。水探しの仕事は、古代ローマ時代に生まれたそうです。
オリーブの枝を両手で持って歩いていると地下水脈に反応して上を向くそうです。これまでこの方法で多くの水源を発見してきたといいます。

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ラ・マンチャ地方のオカーニャという街にある16世紀に作られた地下水路は、生活用水や家畜への水を供給していました。500年経った今も水が枯れることはありません。この水はかつて水探しの専門家が発見した水源から、地下水路で運ばれてきています。
ラ・マンチャ地方の街「カンポ・デ・クリスターナ」。街の名物である風車が、小説「ドン・キホーテ」の風車のモデルと言われています。
風車の技術が、当時スペイン領のオランダから渡ってきたのは16世紀。強風が吹くことで知られるラ・マンチャ地方には特に多く作られ、小麦を挽く動力などに使われました。

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風車を写生し続けている女性がいます。地元の主婦で4年前から描き続けているそうです。風車のある風景に魅了されたそうです。家には数えきれないほどの風車の絵があります。
中世の最盛期には、ラ・マンチャ一帯で見られた風車。しかし、産業革命によって風車は取り壊されました。現在の風車群は、古き良き風景の為に再生されたものです。これらの風車を修復した職人がいます。修復士のビエンテさんです。彼はこの地方にある大半の風車を復活させました。

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ラ・マンチャの荒涼とした風景が広がる中にこの地方の伝統的な羊の放牧が見られます。水が乏しく緑の少ないラ・マンチャでは、羊が食べられる草も限られています。ところがこの厳しい自然環境が羊の乳を濃厚なものにし、その結果、濃厚なチーズを生み出しました。ラ・マンチャのチーズは、他の土地のものよりも脂質やタンパク質が多い事で知られています。

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