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©BS日テレ©BS日テレ©BS日テレ©BS日テレ芸術家たちに愛された街 バルセロナからタラゴナまで

2014年4月16日 放送

スペイン北東部、地中海に面してバルセロナの街が広がります。
古くより自由な文化を育んできたバルセロナは、芸術家たちに愛されてきました。その中の一人にアントニオ・ガウディがいます。
ガウディの最高傑作とされるのが、 1984年に世界遺産に登録された「サグラダ・ファミリア」です。
聖堂内部にはガウディ建築の特徴が見られます。聖堂は森をイメージして設計されました。祭壇の上の天井には光を取り入れる窓があります。
まるで森の中に注ぐ木漏れ日のようです。

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バルセロナから北西へ53キロ離れたモンセラット。
モンセラットは、「のこぎり山」という意味を持つ岩山です。
キリスト教の聖地モンセラットは中世の時代から、スペイン国内だけでなく
ヨーロッパ各地から多くの巡礼者が祈りを捧げるためにやってきました。
標高1235メートルの高地に、1200年前に創設されたモンセラット修道院があります。現在もおよそ80人の修道士が暮らしていています。
大聖堂の壁には、聖地モンセラット誕生の伝説が描かれています。
はるか昔、羊飼いが山の洞窟であるものを発見し、その場所に修道院が建設されました。それがモンセラット修道院です。そのときに発見されたものが、
祭壇に祭られています。木製の黒いマリア像です。
マリア像の黒い色は、「全てを生み出す大地の色」とされているそうです。

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バルセロナから列車でおよそ1時間30分。フランスとの国境ピレネー山脈を望む「フィゲラス」は、画家サルバドール・ダリの故郷として知られます。1904年、ダリはこの街の裕福な家に生まれました。
「ダリ美術館」は彼自身が創設に関わっています。屋根に置かれたタマゴのオブジェは、ダリの創作のテーマである「変容」を表しています。
美術館は、建物自体がダリの巨大な作品となっています。
ダリの家美術館には妻のガラと過ごした住まい兼アトリエがあります。
ダリはこのアトリエで、妻のガラをモデルに聖母マリアの宗教画を
何枚も描いています。

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フィゲラスから車で1時間。海辺の街がカダケスです。
ピカソやダリなど芸術家たちが愛した街です。夏になるとリゾート地として賑わいます。
モンセラットから程近くのある「カルタス・デ・モン・ブイ」は古い温泉療養の街です。街には古代ローマ時代の源泉が、今も湧き出ています。
地下4000メートルから湧き出る源泉は、湯温が76度もあり、
ヨーロッパで最も熱い温泉と言われています。

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タラゴナは、紀元前3世紀に古代ローマ人によって築かれた街で、
市内には2000年以上前の遺跡が、そこかしこに見られます。
海岸沿いに造られた古代ローマの円形競技場です。この競技場を中心としたタラゴナの古代遺跡群は、2000年に世界遺産に登録されています。
今も残る重要なローマ遺跡の一つが2世紀に建設された「ラス・ファレラス水道橋」です。高さ26メートルで全長217メートル。国内最大クラスを誇ります。

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タラゴナでは、遺跡以外にも古代ローマ時代の生活を見ることが出来ます。
レストラン、「エル・ジャグット」はローマ時代の料理で人気です。
こちらの店で出している料理は、ローマ時代の文献を調べて正確に再現しているそうです。
春を迎えるとバルセロナは一層の賑わいを見せます。人々の仮装パレードやショーなどのイベントが、一週間にわたって続けられます。
バルセロナは芸術の街らしく、衣装が斬新で、演劇的要素が豊かだと言われます。
ピカソやガウディら歴史に残る芸術家たちの作品に、現代の市民が彩りを加え、街はいっそう輝きます。

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