



2013年11月13日 初回放送
デンマークの首都、コペンハーゲン。
デンマーク語で「商人の港」を意味するこの街は、古くからニシン漁が盛んだった海を守るため
12世紀、この地に要塞が築かれて以来発展を続けています。
ニューハウンは北欧で最も古いと言われる、人工の港です。
漁港として発展したコペンハーゲンは中世当時、バルト海の海上交易の要衝の一つでした。
近隣諸国から押し寄せる大量の帆船に対応する為、この港が整備されたといいます。
コペンハーゲンのシンボルとして知られるのが人魚の像です。
デンマーク出身のアンデルセンの童話にちなんで作られました。
コペンハーゲンから南へおよそ120キロ。
ロラン島は、環境大国デンマークの象徴的存在です。
島の面積は、およそ1200k㎡のこの島に風力発電のための風車が400以上も立ち並んでいます。
ロラン島では現在、住民およそ7万人が使う電力が風力などの自然エネルギーで100%まかなわれているそうです。
島で、一人の漁師と出会いました。
アスカ・メセンさん15歳。学校に通いながら漁をする、新米漁師です。
ウナギやサーモン、タラなど、季節ごとにさまざまな魚が獲れるといいます。
アスカさんの両親は、キャンプ場とレストランを経営しています。
店で使う食材はほとんど全て、島内でとれたもの。
新鮮な食材と創意工夫に溢れた調理法で作った料理を目当てに、遠方からもお客さんがやって来ます。
ロラン島から北へ5キロ。
ファイユ島は、人口460人ほどの小さな島です。
この島は、果物の名産地として知られています。
なかでも、最も有名なのがリンゴ。デンマークを代表する高級品種です。
獲れたてのリンゴで作るアップルケーキは、島じゅうで愛される味です。
小麦粉にバターと砂糖を加えてこねた生地に、シナモンパウダーをたっぷりかけたリンゴを加えてオーブンで焼けば出来上がりです。
リンゴの酸味に、生クリームのコクがぴったり。手軽に作れる、幸せの一品です。
北国の大自然と人間の英知が調和する、
その姿を求めて北欧の国デンマークには季節を問わず多くの旅人がやってきます。
そのデンマークに暮らし、自らも生涯に多くの旅を重ねた
童話作家アンデルセンはこんな言葉を残しています。
「旅することは生きること」