水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレエーゲ海に輝く島々 ギリシャ サントリーニ島&ロドス島

2013年9月4日 初回放送

首都アテネから南東へ235キロ。
サントリーニ島はエーゲ海を代表する観光地です。
高台に密集した白い街並みと青い海。古くから、最も美しい島と讃えられてきました。

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サントリーニ島には、人口およそ1万7000人に対して400もの教会があると言われています。
島の住民は大部分が、キリスト教の教派のひとつであるギリシャ正教の信者です。

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サントリーニ島は、紀元前から幾度も続いた海底火山の大噴火によって形成されたと言われています。その火山の噴火によって、高度な文明が失われたと言います。
紀元前20世紀に栄えたヨーロッパ最古の文明、ミノア文明です。
ミノア文明は海洋貿易で発展し、エーゲ海各地の都市国家に勢力を広げました。
文明は紀元前1450年頃のサントリーニの大噴火により火山灰と溶岩に覆われ、1967年に発掘されるまで地中で眠り続けたのです。

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サントリーニ島は、周囲の海でもその神秘を見せてくれます。
火山の複雑な地形をもつ島周辺は、エーゲ海有数のダイビングスポットです。
サントリー二では近年、島周辺の海を海洋保護区とする運動が進められています。
その発端となった人物が、アクアラングを発明したフランスの海洋学者、ジャック・イヴ・クストーです。

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2011年に、サントリーニ島で唯一のビール醸造所が創業しました。
サントリーニ名物のロバをブランドのマークにしています。
オーストリア産の有機栽培の大麦を水と混ぜあわせて、ビールの元になる麦汁を作りますがサントリーニ島の水道水は塩分を含んでいるため、それを時間をかけて取り除いてから、ビールの醸造に使っています。
殺菌処理されていないこの生ビールは賞味期限が短く、島内でしか飲めません。

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海辺の高台に人々が集まって、エーゲ海に沈む太陽に向かいます。
純白の街を朱に染めるサントリーニの夕陽は、「世界一美しい夕陽」といわれています。
島で夕陽に包まれた恋人たちは、永遠の愛で結ばれるとか。

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サントリーニから東へおよそ200キロ。
ギリシャで最も東に位置する島の一つ、ロドス島。
僅か18キロの距離にトルコのアナトリア半島があり、古代からキリスト教とイスラム教勢力との戦いの舞台とされ、さまざまな文明が行き交いました。
港を望む旧市街は、1988年に世界遺産に登録されています。
旧市街が築かれたのは、14世紀初頭。
キリスト教徒を守る為に結成された聖ヨハネ騎士団が、要塞都市として造り上げました。

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ロドス島は、土地の多くを山岳地帯が占めます。
火山の噴火で形成されたエーゲ海の他の島々と違い、自然豊かで湧き水など、水資源にも恵まれています。
ペタルーデス渓谷は、毎年6月から9月にかけて、ある生き物が大量発生する事で世界的に知られています。
「パナクシア」と呼ばれる、蛾の一種です。
5月末ごろに島の各地で羽化し、乾季を迎えるころ、水の豊かなこの渓谷に集まってくるといいます。
パナクシアの成虫には、胃がありません。
体内の養分だけで生きるため何も食べないのですが唯一、水分だけは補給しています。
乾燥しているエーゲ海の島々にあってロドスの澄んだ水は、貴重な命の水です。

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島伝統のシーフードで人気のレストランがあります。
1970年創業の、ピザニアス・キリアコスです。
この店の看板メニューがタコの丸焼きです。
周囲の海で獲れた新鮮なタコを天日干しにします。
太陽にさらすことで旨み成分のアミノ酸が増えたタコを、炭火で焼き上げます。
エーゲ海産のタコは日本のものに比べて身が固く、肉の赤味のような歯ごたえがあります。

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魚介類が豊富な海を持つロドス島は、古代から漁業が盛んです。
一人の漁師と出会いました。ミハリス・リベリスさん。
ミハリスさんは、ペトニアと呼ばれる漁法で魚を獲ります。
ポリタンクの浮きに糸と針がついた簡単な仕掛けで、エサは小型のイカ。
2時間後、仕掛けを回収すると、ロフォスと呼ばれるハタの一種が取れました。
ロドスの豊かな海も近年、乱獲によって魚の減少が問題視されています。
「海を大切にする人には、海がお返ししてくれる。」
ロドスの漁師たちはそう信じています。

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