水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ神々が棲む海と大地 ギリシャ アテネ

2013年8月14日 初回放送

ヨーロッパ大陸南東部。バルカン半島の南側に位置するギリシャ共和国の首都、アテネ。街の歴史ははるか昔、紀元前まで遡ります。

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古代ギリシャを構成した都市国家ポリスの象徴として作られたのが、アクロポリスです。
1987年に世界遺産に登録されています。
丘の中央に位置するパルテノン神殿は、街の名の語源となった知恵の女神アテナを祀る為、紀元前5世紀に建てられました。

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アテネ市街地を見下ろすイミトス山にあるケサリアニ修道院。
修道院の敷地内には、湧き水があります。
この湧き水は修道院建設以前から神聖な存在とされ、元々そのほとりに、美の女神ヴィーナスと豊饒の女神デメテルを奉る宗教施設があったと言われています。
ギリシャでは古来、水は奇跡を呼ぶ力を持つと信じられていました。

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新鮮な野菜を使ったギリシャ料理の人気店が、アクロポリスの麓にあります。
レストラン・スコラルヒオ。1935年から続く老舗です。
店の看板メニューはゲミスタ。
トマトベースのスープに米を加え、トマトとピーマンに詰めて焼いた料理です。
ギリシャ人は、一人当たりのトマト消費量が世界一で、1年間で130キロも食べるといいます。

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ギリシャは世界最古のワインの生産地の一つと言われています。
アテネと周辺地域では、ギリシャ産ワインの3分の1が作られています。
その中でも代表的な品種が、「サヴァティアノ」です。

この地方のワイン作りの特徴の一つに、ワインに新鮮な松ヤニを混ぜる方法があります。
新鮮な松ヤニは、透明でサラサラしています。
これを発酵する前のブドウ果汁に加えて、味をなじませます。
このレツィーナと呼ばれるワインは、古代のワイン作りで瓶の口を松ヤニで閉じていた習慣から生まれたといいます。

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海岸線を南へ15キロほど。
エーゲ海沿いにある、ブリヤグメニ湖は温泉が溜まった湖です。
湖の底から湧く温水は1年を通しておよそ24度。いつも多くの湯治客が訪れています。

湖には、温泉以外の特徴もあります。 大量に泳ぐコイ科の魚ガラ・ルファは、別名ドクターフィッシュと呼ばれています。 この魚は肌表面の角質を食べ、新しい皮膚が生まれるのを促してくれるそうです。

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アテネ市内から南東へおよそ70キロ。
エーゲ海に突き出たアッティカ半島の南端が、スニオン岬です。
海抜60メートルの岬の上には紀元前5世紀に建てられたという、ポセイドン神殿があります。

アテネの守護神の座を女神アテナに譲ったポセイドン。
この地で海の守護神の座につき、嵐や高波を鎮め続けているといいます。

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アテネから西へ、およそ80キロ。
イオニア海とエーゲ海を結ぶ全長およそ6キロのコリントス運河があります。
運河の幅はわずか24.6メートル。
船同士が擦れ違う事もできないに狭さにも関わらず、年間およそ12000隻もが往来しています。

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コリントス運河から西へおよそ60キロ。
ディアコフトの街に、世界でも珍しい山岳列車が走っています。
1896年に開通した、オドンドトス登山鉄道です。

オドンドトス登山鉄道のレール幅はわずか75センチ。 渓谷の自然をできる限り残すために、列車が走れるギリギリの狭い線路を作ったのです。

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ペロポネソス半島北部の山岳地帯。
ヴライコス渓谷の奥深くに、水の名所があります。
1965年に発見された、全長2000メートルの地下洞窟です。
ギリシャ神話にも語られたこの洞窟は、その底に豊かな湧き水を湛えています。
その幻想的な姿から「湖の洞窟」と呼ばれています。
150万年前の氷河時代に誕生し、5000年前には人類が暮らした痕跡もあるという洞窟。
いまも人々を豊かに包み込むこの自然が守られる限り、アテネの人々は、神話の中で暮らし続けられることでしょう。

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