水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレアドリア海の白い宝石 イタリア プーリア

2013年6月19日 初回放送

長靴の形をしたイタリア半島。そのかかとの部分、プーリア州は 800キロにも及ぶ、美しい海岸線で知られています。
この一帯は、古くから東西の交易の要とされてきました。

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オリーブの畑に覆われたプーリア州南部。
標高218メートルの高台に、白亜の空中都市オストゥーニがあります。
街が建設されたのは10世紀。
建物の外壁は、全て乳白色の石灰で塗り固められています。
プーリア州を含む南イタリアは亜熱帯の地中海性気候に属し、夏場の強烈な日差しで知られています。
白壁は、その日差しを反射して室内を涼しく保つ為の工夫です。

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プーリア人の渾名は、「マンジャ・フォーリエ」。
イタリア語で「葉っぱを食べる人」という意味です。
水の少ないプーリアでは野菜もそれに応じて強くなり、厳しい環境でも育ち、野菜本来の強い味わいを感じるものが採れるようになりました。
その地元産の野菜を使った伝統料理のレストランが、旧市街にあります。

オステリア デル・テンポ・ペルソ。
洞窟をそのまま利用しているこの店では、南イタリアの色鮮やかな料理が楽しめます。

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「オストゥーニ」から南へ75キロほど。
プーリア南部の中心の街、レッチェがあります。
バロック芸術で覆われた街は、「南イタリアのフィレンツェ」とも呼ばれています。
白い石灰岩に、精密な彫刻が施されているファサードが目立ちます。
これらは「レッチェの彫刻」と呼ばれている、「ピエトラレッチェーゼ」という装飾技法です。

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レッチェから北へおよそ110キロ。
プーリア州を代表する街、アルベロベッロがあります。
トゥルッリと呼ばれるトンガリ屋根が印象的なこの街は、1996年、世界遺産に登録されました。
現在、街に残るトゥルッリは1500軒ほど。
元々は16世紀以降に農民の家として作られましたが今では住居のほか、店などにも使われています。

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アルベロベッロには、脂肪分の高い生乳を使って新鮮なチーズを作る店があります。
生地を何度も伸ばして重ねることで、独特の弾力をもったモッツァレラチーズが出来上がります。
この新鮮なチーズの中に生クリームを入れた、ブッラータというチーズが人気です。

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アルベロベッロから北へ50キロほど。
アドリア海に面するプーリアの州都、バーリがあります。

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バーリから西へ55キロほど。
標高540メートルの小高い丘に世界遺産の古城があります。
カステル・デル・モンテです。
上から見ると外壁も内壁も八角形で、8つの部屋が中庭を取り囲むように配置されているこの城はその用途が未だに謎とされたまま、南イタリアに佇んでいます。

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バーリから南東へ40キロ。緑豊かな土地に、水と時間が作り出した巨大な芸術作品があります。
カステッラーナ洞窟です。
地下水が侵食した穴を彩るのは、雨水によって作られた石筍です。
この洞窟は、水が作り出した太古からの贈り物です。

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