水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレフィレンツェからピサへ 天才たちの足跡をたどる

2013年6月5日 初回放送

イタリア中部の街フィレンツェ。
その名前は、古代ローマの花の女神フローラが語源と言われています。
中世、この街を統治したメディチ家の庇護のもと、ミケランジェロやラファエロなど、多くの芸術家が才能の花を咲かせました。

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旧市街に立つ、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。
「花の聖母」を意味する名前のとおり、ピンクと緑と白の大理石で鮮やかに飾られています。
重厚なゴシック様式で、世界で3番目に大きいキリスト教教会です。

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大聖堂と向き合うように立つ、サン・ジョバンニ洗礼堂。
11世紀から12世紀にかけて建てられた、街に現存する最も古い建造物で古代ローマをモチーフとするロマネスク様式が採用されています。
天井を覆うモザイク画には、旧約聖書の創世記から新約聖書にあるキリストの生涯までいくつもの物語が描かれています。
イタリア文学史上最大の詩人ダンテは代表作「神曲」の中で「わが美しきサン・ジョヴァンニ」と、この洗礼堂を称えています。

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ルネサンス時代から、フィレンツェの芸術はたくさんの職人たちが支えていました。
ジュリオ・ジャンニーニ・エ・フィーリオは、職人技を伝え続ける店です。
創業は1856年。元々は本の装丁を専門にしていましたが、現在はマーブル紙の専門店となりました。
水に浮かべた染料で、大理石のような模様を描くマーブル紙はフィレンツェの美しい伝統工芸として人気です。

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アルノ川の河畔には、フィレンツェを代表する美の殿堂があります。
ウフィツィ美術館です。ルネサンス絵画の粋を集めた美術館でコの字形の建物の中に、フィレンツェで生まれた芸術家たちの作品が、一堂に展示してあります。

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フィレンツェから、アルノ川の下流へおよそ40キロ行くとダ・ヴィンチの故郷「ヴィンチ村」があります。
ダ・ヴィンチは幼い頃から周囲の自然を観察して、それを科学的な研究へ昇華させました。
水への興味を示した手稿が残されていて、水車を観察することで水の動きや、その流れで力が生まれる事を発見したとされています。

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ヴィンチ村から下流へさらに50キロ行くと、かつての港湾都市、ピサがあります。
1987年には、街の中心の広場が世界遺産に登録されました。
中でも有名な斜塔の高さは55メートル。
この塔が傾いているのは、アルノ川が大量の砂を上流から運んで来るため地盤が脆弱になったからだと言われています。

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ピサの北には、ティレニア海の真珠とうたわれる、港町ヴィアレッジョがあります。
近郊ではイタリアオペラの巨匠、プッチーニが街のほど近くにあるマッサチュッコリ湖の美しい畔の家で「蝶々夫人」や「トゥーランドット」を作曲したと言われています。
マッサチュッコリ湖は芦がたくさん生える淡水湖で、アフリカから北欧まで旅をする渡り鳥たちの絶好の休憩所となっています。

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美しい水の風景はいつの時代もたくさんの人を惹き付け、数々の芸術を育ててきました。

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