水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレダブリンからケルトの 島アラン アイルランド神話の故郷へ

2013年3月27日 初回放送

アイルランド東部。アイリッシュ海に注ぐリフィー川の河口の街、ダブリン。
紀元前、アイルランド人の祖先となるケルト人が中央ヨーロッパから渡ってきて以来、
ここで、独自の文化が育まれました。

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ダブリンはまた、文学の街としても知られています。街角には、地元出身の文豪の像が。
20世紀で最も偉大といわれる作家の一人、ジェイムズ・ジョイスです。
1922年に出版された「ユリシーズ」は、後の文学の歴史を変えたとまで評価されています。

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街の中心部に立つ、ダブリン大学トリニティカレッジ。
1592年に創設された、アイルランド最古の大学です。

キャンパスには、国内最大の図書館がおかれています。蔵書数はおよそ500万冊。
建物の二階部分に伸びる書庫は全長65メートルのロングルーム。

1200年前に作られた「世界一美しい本」と言われるケルズの書をはじめ、
人類の知の遺産が数多く収められています。

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リフィー川の南、旧市街に立つダブリン城。
13世紀の初頭に、イギリスのジョン王がアイルランド支配のために築城。
アイルランドがイギリスに統治されて以降は、その総督府が置かれました。

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1873年創業のパブ、デイヴィ・バーンズには、
文豪ジェイムズ・ジョイスが通っていました。
人々のお目当ては、この街で生まれたギネスビールです。
アーサー・ギネスによってここダブリンの醸造所で作られ始めた、
きめ細かな泡立ちがこの特徴のビールです。

ビールに合う美味しい食事が有名なガストロ・パブであるこちらは
ジェイムズ・ジョイスが、代表作「ユリシーズ」の中でそれを称えています。

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全長370キロの、シャノン川。アイルランド国内で最長のこの川が大西洋に注ぐ河口に リムリック市があります。ダブリンとコークに次ぐ三番目の大都市です。

シャノン川のほとりに立つ「聖メアリー大聖堂」。
1168年に建設された、市内に現存する最古の建物です。

地元の領主の城を教会に建て直したため、入り口と回廊は重厚なロマネスク、
礼拝堂は豪華なゴシック、といった具合に違う建築様式が混在しています。

中央部分には、ヨーロッパで最古とされる祭壇用の石がおかれています。
教会が作られるよりも前から使われていたというこの石。初期カトリック教徒が この十字架に祈りを捧げたと言われています。

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シャノン川のほど近くに、1425年に建てられた小さな城があります。
ボンラッティ城です。

敷地内には、100年前のアイルランドの暮らしを再現したボンラッティ民芸村があります。
小さな茅葺きの小屋の中では、伝統的な工房があります。

夜になると、城の大広間に観光客たちを集め、
中世さながらの雰囲気で開かれる晩餐会が開かれます。
食事のマナーやレシピは当時のまま。中世、アイルランドでは食事のフォークを 使わなかったので、ナイフ一本で上手に食べなければいけません。

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アイルランドの西の果てには、アラン諸島があります。
一年を通して寒く、緑が少ない島では 紀元前5世紀から続くケルト人の伝統的な暮らしをかいま見ることができます。

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この過酷な土地に、およそ900人が暮らしています。
土もなく、岩だらけの島で人々は細々と農作物を育てる他は ほとんどを海に頼って暮らしています。

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島の男は、小さい時から釣りを覚えます。
釣りは、島でほぼ唯一の娯楽であり、食料を得るための大切な仕事でもあります。

多くの家は、農業と漁業で生計を立てています。
人々は石灰岩の大地を砕き、砂と海草を何層にも敷き詰め、
そして何世紀もかけて畑を作り上げてきました。
今、島で見られる緑や農作物は、人々の努力の賜物なのです。

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海面から100メートルも垂直に延びる断崖絶壁の上に、紀元前の謎の遺跡があります。
ドン・エンガスです。

半円形を描いて置かれた石壁は、何のための建造物か、いつ作られたかなど 全てが謎とされています。
しかし少なくとも2000年前にはここにあり、 その目的はケルト神話の神に祈りを捧げる神殿ではないかと多くの人は考えています。

かつて島に生きる人々はここで、漁の無事や豊作を熱心に祈っていたことでしょう。
時代が過ぎ、ケルトの神々への信仰が薄れて行くと、神はその姿を妖精に変え、 より人々の生活に寄り添うようになったと、アイルランドでは信じられています。

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