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©BS日テレ©BS日テレカナダ ケベック カナダの中のフランス モントリオールから世界遺産の街ケベック・シティ

2012年12月12日 初回放送

カナダ東部を流れるセント・ローレンス川。その中流に「モントリオール」があります。
街の歴史は17世紀半ばまで遡ります。フランス人入植者たちが建設した小さな村から、現在はトロントに次ぐ、カナダ第2の大都市にまで発展しました。
住民の多くはフランス系を中心としたヨーロッパからの移民とその子孫です。モントリオールがあるケベック州の公用語はフランス語。古い石造りの街並みとフランスの文化が香る街は、「北米のパリ」とも呼ばれています。

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旧市街には、街のシンボルとなっている「ノートルダム大聖堂」が建っています。直線と高さを強調したネオ・ゴシック様式の特徴を持つ大聖堂は、1829年に建てられました。北米のカトリック教会では最大規模を誇ります。
コバルトブルーのライトに彩られた正面の主祭壇は、黄金の祭壇と呼ばれています。

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全長およそ1200キロメートルのセント・ローレンス川は、モントリオール近郊で浅瀬になります。水の流れが激しく波打つこのあたりは、川をゆく船乗りたちから「難所」として恐れられてきました。
しかしこの船乗りたちを苦しめた急流は、サーファーたちにとって絶好のサーフポイントとなりました。海と違って川は、常に同じ場所で波が発生します。そのため一度波に乗ると延々と乗り続けることができるのでサーフィンを上達したい人には、とても良い練習になるそうです。

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モントリオールからセント・ローレンス川をおよそ270キロ下ると 「ケベック・シティ」があります。
街の歴史は、最初にフランス人が入植した1608年から始まります。
フランス人が築いた古い街並みを残す旧市街は、1985年に世界遺産に登録されています。住民のおよそ9割がフランス系で、旧市街にはフランスの香りが漂います。

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街の高台にある「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」。カナダを代表するホテルで1893年に建てられました。当時、北米大陸を横断する鉄道が開通し、その拠点のひとつとなったケベック・シティに鉄道会社が豪華ホテルを建築したのです。「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」は、その歴史と共に、ケベック・シティの美しさの象徴として人々に愛されてきました。

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ケベック・シティの歴史を今に伝える建物が北米最大の要塞「シタデル」です。北米大陸を巡るフランスとイギリスの争いは、18世紀半ばイギリスの勝利で終わっています。そのためケベック・シティには、イギリス統治下の面影も残っています。現在は、カナダ陸軍の駐屯地として使われており、夏の観光シーズンには、衛兵の交代式を見ることができます。

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ケベック・シティから下流へおよそ10キロメートル。
セント・ローレンス川の中に「オルレアン島」があります。
本土と島は、一本の橋で結ばれています。
豊かな自然があふれる島には牧歌的な村々が点在しています。
島の主な産業は農業。セント・ローレンス川の恩恵を受けた肥沃な土地では果物や穀物などの栽培をはじめ、牧畜も盛んです。
リンゴ農家が経営する販売店があります。農家が作ったリンゴ酒やリンゴで作ったゼリー、リンゴとバターを合わせたリンゴバターを販売しています。
17世紀の入植時代から育て続けられる島のリンゴ。400年変わらない品質と味は、島の人々が自然の豊かさと伝統を守り続けている証しです。

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ケベック・シティから北へおよそ10キロ。セント・ローレンス川沿いに「モンモランシーの滝」があります。
滝の落差は83メートル。
「モンモランシーの滝」の近くにある駅からセント・ローレンス川に沿って観光列車が走っています。
終点のラ・マルベまでの140キロをおよそ3時間かけて走ります。 
この路線は、セント・ローレンス川の四季折々の自然を楽しめることで人気があります。

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観光列車が停まる「ベ・サン・ポール」は、セント・ローレンス川のほとりにある小さな街。
この小さな街が注目されるようになったのは、周囲の豊かな自然に憧れた芸術家達が、多く移り住んだことによります。
街はいつしか「芸術の街」と呼ばれるようになりました。
街の中には、彼らの作品を扱うギャラリーが何軒もあります。
作品の多くがこの地方の自然をモチーフにしています。
観光客は「ベ・サン・ポール」という巨大な美術館で、芸術作品と、そのモチーフとなった自然そのものとを同時に楽しむことができます。

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