水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ©BS日テレ©BS日テレライン川と文豪ゲーテの故郷 ドイツ フランクフルト

2012年10月24日 初回放送

ドイツ中西部の街「フランクフルト」は、マイン川沿いの街。
その正式名称はフランクフルト・アム・マイン。
国内に同じ名の街が他にもある為、「マイン川沿いの」という言葉がつけ加えられました。
マイン川は、ヨーロッパ大陸を代表する大河ライン川の支流です。

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旧市街の中心、レーマー広場の中心に旧市庁舎「レーマー」が建っています。
内部の大広間は、カイザーザール=皇帝の間と呼ばれています。
神聖ローマ帝国の歴代皇帝が、戴冠式後の晩餐会をここで行なっていました。
広間の壁には、8世紀のカール大帝以降、52人の皇帝の肖像画が飾られています。

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皇帝の戴冠式が行われた、聖バルトロメウス大聖堂。
直線と高さが強調された12世紀ゴシック様式の建物です。
大聖堂内の礼拝堂では、16人の皇帝が選ばれました。

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広場の一角に、1749年にここフランクフルトで生まれた文豪、ゲーテの像が立っています。
今も市内にはゲーテの生家が残っています。
ゲーテの家はフランクフルト屈指の名家でした。
父親は裕福な商人で皇帝の顧問も務め、母親はフランクフルト市長の娘でした。
教育熱心な両親のもと、ゲーテは3歳の時から算数や読み書きを習います。
10代の頃にはすでに、英語、フランス語、ラテン語など7カ国の言葉をマスターしていたそうです。

フランクフルトで26歳までを過ごしたゲーテ。
市民は今も彼を「フランクフルトの偉大な息子」と呼び、敬愛しています。

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マイン川沿いのエリアに、人気のレストランがあります。
創作ドイツ料理の店「エマ・メツラ」。
2004年のオープン以来、地元産の食材を使った新しい料理を提供しています。
夏に旬を迎えるズッキーニの花に野菜とトマトペーストを入れて油で揚げます。
それを西洋羽衣草のリゾットに添えて出来上がり。頑固で保守的と言われるドイツ人に食の冒険をさせるほど魅力的な食材があふれるフランクフルトは美食の街でもあります。

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フランクフルト市内から西へ20キロ。
古くから高級住宅地として知られているヴィースバーデンがあります。
草原の中の温泉という名前の通り、街のいたる所で温泉が吹き出しています。
ドイツ有数の保養地でもあり、ゲーテやワーグナーらも訪れました。
街には、観光客に人気の登山鉄道があります。
2両編成で丘の頂上までおよそ440メートルの区間を運行。
この列車の動力は、石油や石炭でも電気でもありません。
全て水の力で動いています。

ロープでつながれている二つの車両の片方のタンクに水を入れると、片方だけ重くなって下がってくるという仕掛けです。

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フランクフルトの西40キロほどに、小高い丘のブドウ畑に囲まれたワイナリー、ヨハニスベルク城があります。

ドイツワインを代表するブドウ品種リースリング。
その白ワインを1200年前に初めて作りました。
リースリング種の栽培には、適度な涼しさと石灰質や火成岩の土壌が最適とされます。
この一帯は、その条件を全て満たしているそうです。

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スイスアルプスを水源として、6カ国を経て北海に注ぐライン川。
全長1320キロの半分以上は、ドイツに流れています。
その中流で、沿岸に中世の城が密集するロマンチックラインと呼ばれるエリアは、2002年に世界遺産に登録されました。

その世界遺産の玄関口の街、リューデスハイムから観光船が出ています。所要時間三時間半、切り立った崖が伝説の舞台となったローレライや川が大きく馬蹄形に蛇行したボッパルトなど、自然が作り出した美しい風景の中に40もの中世の城を見ることができます。

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フランクフルトから南へ60キロ。
ライン川に合流するネッカー川が流れる街、ハイデルベルクがあります。
ドイツで最も古い学園都市で、ゲーテやショパンら多くの芸術家がこの街を舞台に作品を生み出しました。

13世紀に一帯を治めた領主の城、ハイデルベルク城やドイツ最古の大学、ハイデルベルク大学などがあるこの街は、ゲーテが最後から2番目の恋に落ちたことで有名です。
その時ゲーテ66歳、相手のマリアンネは18歳。半世紀もの年の差でした。

ハイデルベルク城の庭には、マリアンネがゲーテに宛てた詩が石碑に刻まれています。
「ここで2人は幸せで、愛し愛された」。

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ハイデルベルクで1840年に創業した天然素材の石けん工場、クラー。
ヤシ油やココナツ油、保湿効果の高い羊の毛の油などをオリジナルのレシピでブレンドしています。

夕暮れ時、ネッカー川のほとりで友人とビールを飲むのが5代目社長のニルスさんの何よりの楽しみです。

水辺の街で、人々は心豊かな人生を過ごしています。

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