水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ水の楽園 ハワイ 黒谷友香が行く生命の島Ⅰ オアフ島

2012年7月25日 放送

「世界水紀行」今回はハワイ第一弾。黒谷友香さんが楽園の玄関口オアフ島を訪ねます。

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ここはかつて、ハワイ王国の首都であり太平洋の経済や文化の中心地として栄えてきました。また、ワイキキビーチなど美しい海岸に恵まれ年間およそ700万人の観光客でにぎわう世界屈指のリゾート地です。
最初に向かったのは、ワイキキビーチ。

「いやー!私ハワイには何回か来たことあるんですけど、海辺にはなくて…初めてこういうところを歩きます。ダイヤモンド・ヘッドが見えますよ!すごい、ここ!いい眺めだー」

常夏の陽ざしは、人々を海に誘うようです。

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次に向かったのは、誰もが驚くという不思議なビーチ。オアフ島の中でも、とっておきの場所へ向かいます。

「なんか色が違ってきました…」
「Welcome to the SANDBAR!」

サンドバ―とは、海に浮かぶように現れる白い砂浜のこと。カネオヘのサンドバ―は、満月の前後10日間のうち引き潮のときにだけ姿を現すことから「幻のビーチ」と呼ばれています。オアフ島の美しい海。その営みが、この天国のようなビーチを作り上げました。神秘的な、海の力を感じました。

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カネオヘのサンドバ―から北へ車でおよそ20分。今度は大地のパワーを体感するため、秘境と呼ばれる聖地、クアロアを訪れます。
ワイキキの中心から車で一時間ほど、大自然の中に佇むクアロアは、古代ハワイアンが暮らした聖なる地です。悠久の時を経て形作られた、山々。人々に畏敬の念を抱かせる、自然の力を感じました。

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神聖な踊りフラは、ポリネシアから持ち込まれ、ハワイで発展したと言われます。古くは神に祈りを捧げるための踊りでした。古代ハワイアンの伝達手段でもあり、動きの一つ一つに、意味があります。

「私も踊りの輪に加わることにしました。見よう見まねだったけれど…ほんの少し、フラの世界に飛び込むことができたかな。」

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フラとレイ。ハワイに生きる女性の、しなやかな美しさが踊りとなり、花の香りになって、この島を包み込んでいる。そんな、やわらかな風を感じた、朝でした。

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ハワイの伝統文化にもっと近づきたくて、私は楽器店を訪ねることにしました。ここは、手作りのウクレレを扱う、専門店です。ハワイ産のコアの木で作ったウクレレが並びます。ウクレレは、19世紀にポルトガル系の移民が持ち込んだ弦楽器をハワイで独自に改良したもの。4本の弦が特徴で、その音色は軽やかで温かく、ハワイアンミュージックには欠かせない楽器です。日系ファミリーが経営する、コアロハ・ウクレレ。ここでは、ハワイでしか採れないコアの木だけを使ったウクレレにこだわり、ひとつひとつ手作業で作り上げています。ハーブ・オオタ・ジュニアさん。若い感性で、ウクレレの魅力を世界に伝えるプロのウクレレ奏者です。

「実は私、顔は笑っていたけれど本当はすごく緊張していました。最後は一緒に演奏して下さって、感激です。優しく響く、ウクレレ…その音を彩る、フラの踊り。それらすべてが、ハワイそのものなんだと感じた一日でした。」

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ホノルルのダウンタウンでは、ハワイを統一した王朝の歴史を垣間見ることができます。ハワイ州最高裁判所。その玄関前に、金色に輝く像があります。1795年に、ハワイ王国を誕生させた、カメハメハ大王です。しかし、ハワイ王国はその後、アメリカの一部となりおよそ百年で幕を閉じました。

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イオラニ宮殿。ハワイ王朝の栄枯盛衰を見つめた王宮です。1882年、当時のカラカウア王が、王妃のために新しく建て替えました。

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この玉座には、ハワイ王朝最後の女王であり悲劇の女王と言われたリリウオカラニも座りました。王国がアメリカの一部となることに反対したリリウオカラニは1895年、反乱の容疑で逮捕され、ここに幽閉されました。

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キルトに書かれた文字は、歴代の王の名前なのだそうです。リリウオカラニは消えゆく王朝の歴史を、せめて美しいキルトに残したかったのかもしれません。

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あの名曲『アロハオエ』を作ったリリウオカラニ。
自由を奪われ、幽閉されていても、キルトや音楽を通じて、やがて消えていく王国の伝統と文化を伝えたかったのでしょう。ハワイ王朝最後の女王――リリウオカラニ。彼女の信念とせつなさが、この歌には込められているような気がします。

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