水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ地中海の自然遺産 フランス コルシカ島

2012年6月20日 放送

地中海西部。
「コルシカ島」は、フランス本土からおよそ180キロの海上に浮かびます。
面積はおよそ8700平方キロメートル。
今から2億5千万年前の海底火山の噴火によって誕生しました。

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島の西側に位置する港町「アジャクシオ」。
コルシカ島最大の町で、島民の5分の1にあたるおよそ6万人が暮らしています。
「アジャクシオ」は、ナポレオンの生まれ故郷であることから「帝都」とも呼ばれています。

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旧市街の一角にナポレオンの生家があり、現在は一般に公開されています。
1769年8月15日、ナポレオンはこの家でボナパルト家の4番目の子として生まれました。
家には、ナポレオンが当時実際に寝かされていたベッドが展示されています。

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コルシカ島は豚の飼育が盛んで、生ハムやソーセージの名産地としても知られています。島では、豚は農場の中ではなく山で放し飼いにされます。コルシカ産のものは味が濃厚で、フランス国内でも最高級にランクされています。
島はまた、チーズの産地としても知られています。コルシカのチーズは、羊や山羊の乳を原料としています。島では熟成期間が長い、濃厚なチーズが好まれます。

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「アジャクシオ」の町から北へおよそ40キロ。
ポルト湾から北側のジロラッタ湾、スカンドラ半島を含む一帯は1983年に世界遺産に登録されました。その景観の美しさや地形の学術的価値が評価されフランス国内で唯一の自然遺産となりました。中でもスカンドラ半島と周辺の海は、国内唯一の自然保護区に指定されています。
火山活動によって作られた花崗岩の赤い断崖や、幾つもの洞窟、海面から屹立(きつりつ)した岩山などが見られます。ハートの形をした穴で知られる「ハート・ロック」。ハートの上の岩は、見つめ合う男女の姿をしていると言われています。地中海の自然が生み出したロマンチックな彫刻です。

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世界遺産に抱かれた観光の町「ポルト」。
人口550人ほどの小さな町は、周囲の自然が世界遺産に登録された1983年以降、世界中から多くの観光客が訪れています。

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自然保護区のため立ち入りが制限されているスカンドラ半島は、観光ボートで海から眺めることができます。
自然のスペクタクルを巡るクルージングは、島の人気アトラクションのひとつです。

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ポルトには地元漁師さんが獲ってきた新鮮な海の幸が食べられるレストランがあります。
「ウ・ペスカドール」。
店の一番の人気食材がイセエビです。
味付けはオリーブオイルと塩だけ。手早く火を通します。
もうひと品、コルシカ島で人気のメニューがあります。食材は、ウニです。
地中海のウニは水温が高いために脂肪分が少なく、色が濃いのが特徴です。
卵と絡めてオムレツにします。

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コルシカ島最南端の町「ボニファシオ」。街は白い石灰岩の断崖の上にあります。
この地域に人が住み始めたのは新石器時代。町が建設されたのは古代ローマ時代と言われています。
コルシカ島は、紀元前3世紀から紀元5世紀にかけてローマ帝国に統治されていました。
その後はゲルマン勢力や海賊などが島を狙って争いを繰り広げました。
旧市街を覆う城壁は9世紀に建築されたもので、当時の勢力争いの名残りを伝えています。

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「ボニファシオ」は、「海の宝石」と言われる赤サンゴの漁が盛んです。
通常は深い海の底でしか取れませんが、コルシカ島の近海では浅瀬にも生息しています。
火山によって出来た島の周辺には海底に洞窟があります。
洞窟内は日光が差し込まず深海と環境が近い為、赤サンゴが育つと考えられています。
ボニファシオ産の赤サンゴは、赤い色が濃く鮮やかな為、最高品質と言われています。

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ボニファシオの旧市街にある「ラ・ブティック・デュ・コラユール」では赤サンゴを加工して、ジュエリーや置物として売っています。

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コルシカ島の東海岸。
ポルト・ヴェッキオで40年以上前から有機農法を続けるワイナリー「トラッチャ」。
コルシカ島の山岳部は土地が石灰質で水捌けがよく元々ブドウ作りに適しています。
植えられているのは、ヨーロッパの他の地域では見られない島独自の品種だそうです。
「放っておいてもブドウが育つ」と言われるほどの土壌と季候の良さから、紀元前にはすでにギリシャ人によってブドウが栽培されていました。
コルシカ島のワインは、赤ワインが中心でごく僅かに白やロゼが作られています。
熟成期間は平均で5年ほど。コシが強く野趣溢れる味、という評価を受けています。

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