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©BS日テレ©BS日テレ王朝文化に彩られた水の都 タイ バンコク

2015年5月27日 初回放送

東南アジア、インドシナ半島の中央部に位置するタイ王国の首都「バンコク」。
1782年に国王ラーマ1世が都を置いて以来、政治、経済、文化の中心として栄えてきました。人口はおよそ800万人。東南アジアを代表する国際都市は、大都会の活気と素朴な伝統が鮮やかなコントラストを描き出しています。

古(いにしえ)の都「アユタヤ」。母なる大河のほとり、静かに佇む世界遺産の遺跡には400年に及ぶ王国の歴史が秘められています。

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街の中心部を南北に流れるチャオプラヤー川。街の大動脈として人の移動や荷物の運搬のために一日中船が行き交っています。
チャオプラヤー川を代表する船が、エクスプレスボートと呼ばれる定期船です。
渋滞の激しい道路を避けられるため、通勤時間には乗客を満載して船着き場を発着しています。

チャオプラヤー川の程近く、街の中心部にタイのシンボルともいえる建物があります。「王宮」です。国の歴史は13世紀の最初の王朝まで遡ります。その後幾つかの王朝を経て、18世紀に現在のチャクリー王朝が誕生しました。タイは長年、国王が全実権を握る絶対君主制でしたが、1932年の立憲革命により、現在は国王を象徴とする立憲君主制に移行しています。

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王宮の隣にバンコク最古の寺院があります。「ワット・ポー」です。
その礼拝堂には巨大な寝釈迦仏が安置されています。全長46メートル、高さ15メートル。その姿は涅槃(ねはん)に入り、悟りを開いたお釈迦様の姿を表現しています。巨大な足の裏には貝殻の内側の光沢がある部分を使った螺鈿(らでん)細工で、文字や絵が描かれています。

ラーマ5世の時代に、付近の果樹園の果物を売る市場として誕生したという「ダムヌン・サドゥアック水上マーケット」。30年ほど前からは果物以外の商品も扱うようになり、観光スポットとしても人気になりました。
運河の埋め立てなどでバンコク市内の水上マーケットがほとんど消えた今、昔のままの姿を残す数少ない貴重な場所です。

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バンコクから北へおよそ80キロ。チャオプラヤー川の中州に「アユタヤ」の街があります。14世紀半ばから400年以上続いた5つの王朝の都が置かれていました。街には今も王朝時代の遺跡が数多く残り、1991年に「古都アユタヤ」として世界遺産に登録されています。

アユタヤの遺跡の近くに象乗り体験ができる施設があります。
常時30頭ほどの象がスタンバイ。王朝の遺跡を優雅に散策できるとあって人気のスポットです。タイにいる象はインドゾウの一種で、ヒンドゥー教や仏教では古くから神聖な存在とされてきました。

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バンコクから南へおよそ120キロ。タイ湾の干潟に面して「バーンクンサイ村」があります。熱帯気候のタイは四季がなく、干潟では年間を通して貝類がよく取れます。村の漁師たちは干潮を待って一斉に船を出します。
このあたりの海は満潮時でも流れが穏やかで、チャオプラヤー川などから流れる淡水と海水が混ざる、いわゆる汽水域で栄養が豊富なため、貝などの水生生物が多く棲息しています。
漁師たちは干潟の自然と向き合いながら、伝統の漁を守ってきました。

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