水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレアラブの伝統息づく世界遺産の古都 スペイン グラナダ

2015年5月20日 初回放送

今回はスペイン南部、アンダルシア地方の古都グラナダを巡ります。街はその美しさから「アンダルシアの宝石」と呼ばれています。街は8世紀にイスラム王朝に統治されました。イスラム王朝が去って500年余り。グラナダでは今もその面影を見ることができます。
イスラム時代の繁栄を今に伝える「アルハンブラ宮殿」。1984年に世界遺産に登録された宮殿は、イスラム芸術の最高傑作とされ、私たちを「千夜一夜」の世界へと誘ってくれます。

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イスラム時代は、貴族の館やモスクなどがあったという「パルタル庭園」。
池に面して建つ「貴婦人の塔」も当時貴族が暮らした建物のひとつです。
アルハンブラ宮殿の北側に14世紀に建設されたのがヘネラリフェ離宮。ここは王たちが暑さをしのぐため夏の間だけ暮らしたといいます。この離宮で最も美しいとされるのがアセキアの中庭。ここには細長い池の両側に噴水が並んでいます。砂漠の民イスラムの人々にとって、水は最高の宝でした。ヘネラリフェ離宮は「水の宮殿」とも呼ばれています。

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アラブの伝統を再現したスパ施設があります。アルハンブラ宮殿の浴場をモチーフに設計されました。施設内には、温水プールの他にサウナなど来場者を癒す設備が整っています。
アルバイシン地区にはイスラム時代の面影を色濃く残す通りがあります。「カルデレリア・ヌエバ通り」です。中世の佇まいの中、アラブの民芸品などと出会える人気の観光スポットです。

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アルバイシンには、アラブ時代の水道施設が残されています。中には巨大な貯水槽があります。当時の人々はここで水を汲んで、生活用水として使っていたといいます。
アルバイシンには貯水槽の水を使ってブドウなどの果樹を育てている庭があります。こうした庭のある家は「カルメン」と呼ばれています。
「カルメン」は、アラビア語で「ぶどう園」を意味する「カルム」が語源だそうです。庭園には暑さをしのぐための木陰や、涼をとるための噴水が必ずついているそうです。砂漠の庭園文化の知恵が、グラナダに受け継がれたのです。

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レストラン「エル・ウエルト・デ・ホアン・ラナス」は、アルハンブラ宮殿を見ながら食事ができるテラス席が人気のお店。イベリコ豚を使った料理が評判です。

アルバイシンに洞窟を利用した家があります。その一部は15世紀、この土地に移り住んできた放浪の民、ロマの人々が暮らすために作ったといわれています。

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ロマ民族の洞窟はいま新たな施設として利用されています。フラメンコのライブハウスです。スペインを代表する民族舞踊フラメンコは、ロマの人々が、この土地の歌や踊りに新たな解釈を加えて誕生したと言われています。
また、フラメンコといえば踊りのイメージが強いのですが、打楽器とギターと歌で表現するものもあります。演奏のテーマは主に祖先のロマ民族の暮らしです。
数百年の歴史を持つフラメンコ。アラブやヨーロッパなど様々な民族や文化が凝縮した歴史と情熱の結晶なのです。

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