水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレ美しき世界の水辺の町 ベネチア イギリス湖水地方 バンコク 蘇州

2015年4月15日 放送

地球の表面積の7割を占める水面は、美しい水辺の風景と潤い溢れる人々の暮らしを映し出しています。
水辺の町は水の流れとともに悠久の時を刻んでいます。
今回はその美しい姿や歴史、文化を水面に映す世界各地の水辺の町を巡ります。

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「アドリア海の貴婦人」と称されるイタリア「ベネチア」は、アドリア海の干潟に築かれた100以上もの人工の島で構成されます。
町には大小150以上の運河が走り、交通や物流を支えています。
中世の趣きを残す水の都は、1987年に世界遺産に登録されています。

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ベネチアが面するアドリア海の干潟には、たくさんの島々が点在しています。
そのひとつ「ブラーノ島」は古くから、アドリア海の漁業で栄えてきました。
港から続く運河の両岸に色鮮やかな家々が並んでいます。これらは古い漁師の家で霧の日に漁に出ても、自分の家が分かるよう目印になる派手な色にしたそうです。

またブラーノ島は、ベネチアンレース発祥の地としても知られています。ベネチアンレースの特徴は、自然の草木をモチーフにした非常に細かな幾何学模様です。当時、ベネチアの商人によって、ヨーロッパ各国に広まりヨーロッパのレース編みの元祖ともなりました。

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東南アジア・インドシナ半島の中央部に位置するタイ王国の首都「バンコク」。
1782年に国王ラーマ1世が都を置いて以来、政治、経済、文化の中心として栄えてきました。町の中心部を南北に流れるチャオプラヤー川。周辺に多くの運河が張り巡らされたバンコクは、タイ語で「水の都」の意味も持つそうです。

川は、町の大動脈として、人の移動や荷物の運搬のために一日中、船が行き交っています。ダムヌン・サドゥアック水上マーケットはバンコク近郊では一番大きな水上マーケットです。付近の果樹園の果物を売る市場として誕生したそうです。30年ほど前から果物以外の商品も扱うようになり、観光スポットとしても人気になりました。運河の埋め立てなどで市内の水上マーケットがほとんど消えた今、昔のままの姿を残す数少ない貴重な場所です。

※番組で紹介しましたジム・トンプソン本店は「スリウォン通り」です。訂正します。

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イギリス湖水地方。
その名の通り1000メートル級の山々に囲まれた渓谷に500以上の池や湖が点在しています。広さおよそ2300平方キロメートル、イギリス最大の国立公園でもあります。豊かな水と緑が連なる牧歌的な風景は、古くから多くの文人に愛され、文学史上に残る数々の名作の故郷となりました。

イギリスを代表する詩人ワーズワースもその一人です。
彼の代表作「水仙」に謳われたアルズウォーター湖。その湖面は今もイギリスで最も美しいと讃えられています。

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中国東部の水郷の町「蘇州」は今からおよそ2500年前に築かれた町で、半分が湖や運河という「水の都」です。明の時代、「蘇州」は物流の要として多くの富が集まり、資産家たちがこぞって贅沢な庭園を作りました。

当時作られた庭園の一つ「拙政園」は東京ドームとほぼ同じ広さで市内最大を誇ります。自然を取り込んだ優雅なスタイルは、明王朝の典型的な庭園の特徴とされます。庭園は敷地の70パーセント以上が池です。水郷の町「蘇州」の自然を凝縮しています。
中国の人々は水の都「蘇州」をこう讃えています。「天上に極楽あり、地上に蘇州あり」。

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