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©BS日テレ©BS日テレバルトの真珠 世界遺産の街リガから 豊かなラトビアの大地へ

2015年1月28日 初回放送

ヨーロッパ大陸北東部。
エストニア、リトアニア、ラトビアから成るバルト三国の中央の国がラトビア共和国。
首都のリガは、ダウガヴァ川の河口に位置する古い港町で、その美しい佇まいから
「バルトの真珠」とも「貴婦人」とも、そして「バルトのパリ」とも讃えられ、世界遺産に登録されています。

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街の名を知らしめているのが、19世紀末から20世紀初頭にかけて流行した
アールヌーヴォー建築の数々です。
当時のリガは、港湾都市としての発展がピークを迎えて人口が急増。
建築ラッシュに沸きました。
花や植物などをモチーフとした柔らかな曲線で構成される「アールヌーヴォー建築」。
ラトビアでは、ドイツ語で「ユーゲントシュティール建築」と呼ばれます。

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リガ市内の緑豊かな公園の中に、市民に人気のレストランがあります。
レストラン・ビブリオテーカです。
ラトビアの伝統料理は、この国の歴史を往来してきた、ドイツ、ロシアなどの食文化に強く影響を受けています。

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世界遺産の旧市街と新市街の境には、運河が流れています。
かつて街を取り囲んでいた堀の名残りです。
この運河から市内を眺めるクルーズが、観光客に人気です。

運河沿いからは、中世で時が止まったかのような美しい街並みが望めます。
東西文化の交差点とも言われるラトビア。
リガの街には、アールヌーヴォーのほかに、ロマネスク、ゴシック、バロックなど、様々な時代の建築様式が混在し、まるで建物の展示会場のようです。

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旧市街に、ハンザ同盟の歴史を物語る建物があります。
ブラック・ヘッド・ハウスです。
職人や商人などの組合である「ギルド」にまだ入れない
若い商人たちが組織したのが「ブラックヘッド」です。
この建物は彼らの集会場などに使われていました。

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バルト海を望むラトビアの首都、リガから南へおよそ60キロ。
のどかな田園風景が広がる視界に、突如大きな宮殿が飛び込んできます。
18世紀に、延べ1500人の職人の手により30年かけて建造されたという建物。
その美しさから「バルトのベルサイユ」とも呼ばれる、ルンダーレ宮殿です。
この宮殿は、バロック・ロココ芸術の傑作とされています。

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ルンダーレ宮殿から北東へおよそ80キロ、ダウガヴァ川沿いに
リエルワールデという小さな街があります。
街の公民館では、ラトビア伝統の手芸文化を後世に受け継ぐ為の活動が行われています。

100本もの糸を織り上げる伝統の帯づくりです。
この帯は、ラトビアでも地域によって形や色が違いますが、
いずれも細々とした文様が織り込まれています。
帯の文様には、一つ一つ意味があります。
古代のラトビアでは、自然崇拝に基づく「ラトビア神道」が信仰されていました。
帯には、神を象徴するおよそ300種類ものモチーフが表現されているのです。

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「リエルワールデ」の街から北へおよそ70キロ。
ラトビア中部を流れるガウヤ川の両岸に、緑豊かなスィグルダ渓谷があります。

ここの澄んだ湧き水は、スィグルダをある飲み物の名産地にしました。
ワインです。
ラトビアはブドウを育てるには気温が低すぎるため、
古くからリンゴやブルーベリーなどのワインが、作られています。

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スィグルダには、国内で唯一の白樺細工の工房があります。
白樺はアジアからヨーロッパまで広く分布する落葉樹で、
材質が堅く、木目が美しいという特徴を持ちます。

こちらの工房では小物入れや小さなおもちゃなどを作っています。
元々は琥珀装飾の職人で、32歳で白樺細工職人に転職したというペーテルスさん。
作品の数だけ、後世に伝えるべき技を習得しました。

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