水紀行ラインナップ
©BS日テレ©BS日テレオランダ ロッテルダムから風車と名画と花の街へ

2012年5月30日 放送

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目の前に北海を望むオランダ南西部。
ライン川の河口に広がる港町、ロッテルダムはヨーロッパ最大の港を持つ商業の中心地です。

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ロッテルダムは700年の歴史がありながら、街中に古い建物がほとんど見られません。
その代わり近代の有名建築家たちが手がけた特徴ある建物が立ち並んでいます。
それを象徴するのがキュービックハウス。1984年にオランダを代表する建築家の一人ピート・ブロムによってデザインされました。

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ロッテルダムは第二次大戦で爆撃を受け、壊滅的な被害を受けました。
街の中心部に立つ聖ローレンス教会も、戦災にあいました。
しかしロッテルダム市民は、かろうじて残った壁や柱を元に長い時間をかけて教会を再生しました。
1973年、オランダで最大と言われるパイプオルガンも取り付けられました。

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ロッテルダムから南東へおよそ25キロの場所に、キンデルダイクがあります。
18世紀に作られたという風車が19基、運河沿いに並んでいます。
オランダを象徴するこの風景は97年、世界遺産に登録されました。

オランダの正式な国名は「ネーデルラント」
「低地の国」という意味があり、そのため水が溜まりやすくその水を排水するポンプの動力として風車が作られました。

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ロッテルダムの西隣に、もう一つの風車の街があります。
スキーダムです。
街の人口は7万5千人ほど。ロッテルダムとは違い、古い街並が多く残っています。
スキーダムには、世界一の高さを持つ風車があります。
デ・ニューウェ・パルムボーム=新しい椰子の木という名のこの風車の高さは32m。
大麦やライ麦を粉にするのに使われます。

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そのライ麦を使った名物があります。ジュネーバ。
ジュネーバは中世からオランダ各地で飲まれる伝統的な蒸留酒です。
現在、カクテルのベースなどでよく知られるジンの元祖と言われています。
風車で挽いたライ麦と大麦を熱湯と混ぜて攪拌し、イースト菌を混ぜて発酵します。
蒸留は1年かけて3度行われ、その後も3年置いてから最後にヒノキの仲間のねずの木の実で独特の香りをつけます。

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ロッテルダムから北へおよそ15キロ。デルフトはオランダ南西部を代表する観光の街です。
街が作られたのは12世紀。今も残るオランダの古き良き街並はまるで絵本から抜け出たようだとも形容されます。
この美しい街は、17世紀の美の巨匠、ヨハネス・フェルメールの生まれ故郷でもあります。

フェルメールは謎の多い画家と言われます。
その作品が世界的な評価を得るのは、死後200年近くが経過した19世紀でした。
手紙や日記などの資料も残していないため、彼の生涯はほとんど知られていません。

フェルメールやレンブラントが活動した17世紀当時、絵の具は画家自らが色を調合して作るものでした。
当時の平均的な画家でおよそ20種類。
フェルメールは7色ほどしか使わなかったと言います。
フェルメールはわずかな色だけで、まるでカメラのように人や物を写し取りました。

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オランダの人々は屋台のスイーツが大好き。
ストロープワッフルは、チーズで有名なゴーダで生まれたオランダ伝統のお菓子です。
生地を直径10センチほどに延ばして焼き、2つに割って熱々のキャラメルソースを挟んで食べます。

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デルフトの街は、オランダを代表する青い陶器「デルフト焼」の産地としても知られています。
工房ロイヤルデルフトでは、17世紀当時の製法を守り続けています。
デルフトブルーと呼ばれる青い色は顔料に黒いコバルトを使っています。
塗っている時は黒ですが、焼き付ける事で鮮やかな青に変化します。
この絵付けの技の習得には10年はかかると言います。

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デルフトの街から北へ30キロ。
リッセはオランダ有数のチューリップの産地です。
キューケンホフ公園には、東京ドーム6個分ほどの敷地が700万株もの花々で覆われます。
この公園は、毎年3月下旬から5月下旬にかけての二カ月間、園内が最も美しい期間だけにしかオープンしません。

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