第132回 骨董品
2021年9月23日 放送
"骨董品のたしなみ"をおさらい
綾小路きみまろ(漫談家)
収集歴40年・1000点を超える骨董品を所有する骨董品愛好家。
きみまろさんがプロデュースする和テイストのカフェ「きみまろ茶や」は富士山を望む河口湖畔からほど近い場所にあり、店内には きみまろさんの愛する骨董品がズラリと並ぶ。
【骨董品を通して古き良き日本をたしなむ】
●井波彫刻
井波彫刻とは、富山県の井波地区で作られている木彫刻のこと。
床の間にある欄間彫刻が井波彫刻の代表的なもので、立体的な彫りにより、鶴や松などの素材がまるで生きて飛び出して来るかのような躍動感が生まれる。
●常香炉
寺の境内で参拝者が線香を供える香炉。
●黄金色の等身大“七福神”
きみまろ茶やに置かれているのは、黄金色の等身大“布袋尊”の像。
その他は、河口湖美術館や河口湖円形ホールなど、きみまろさんが富士河口湖町に寄付し今では人気観光スポットになっているそう。
●大正ガラス
白いレースのようなぼかし模様が特徴の大正ガラスは、ガラスを焼くときの温度差で模様を描く「あぶり出し技法」を用いる。
清涼感のあるデザインで、かき氷や果物を入れる器として使われていたという。
●田の神さぁ
江戸時代に薩摩地方で作られ始めた、豊作を願う像。
きみまろさんの趣味の1つでもある家庭菜園のために手に入れた骨董品。
●ガラス絵
顔の輪郭など、描かれている線が細いガラス絵は、高い技術を持った作家でないと作ることができない非常にレアなもの。
●氷割れ文
氷がひび割れたような不規則な線は「氷割れ文」という模様。
和と中が組み合わさった滅多にない希少なデザインなんだそう。
●盃台
盃やお猪口をのせる台座。きみまろさんの盃台コレクションは約200点。
今ではあまり見かけることが少ないが、明治から昭和にかけてそのデザイン性を愛でる嗜好品として人気を博した。
●古布のはんてん
古布は味わい深いレトロな模様やデザインで、女性を中心とした一部のファンに人気。
今ではなかなか手に入らない古布を何枚も使い、手作業で縫われたこの世に二つとないはんてん。
【使ってたしなむ骨董品】
●鉄瓶
明治時代、庶民の調理器具の一つだった鉄瓶。
現在では生産量が減り、希少な骨董品として骨董品マニアから海外の富裕層まで根強い人気を誇るアイテム。
鉄瓶の価値は、主に掘られたデザインの精巧さや作家の知名度などで変わるといわれ高いものでは数百万円で取引される物も。
「骨董品は飾るだけでなく使うことが大人のたしなみ」ときみまろさんは語る。
●ノリタケ電灯笠
一つ一つ手書きで描かれた懐かしいデザインのイラストが特徴の電灯笠は、今でもマニアの心をつかみ続けている逸品。
戦争の影響で製造期間は約5年。
▼きみまろさんが骨董品を集めるきっかけになったもの
「浮世絵」 ・・・何点か集めているうちに、骨董の世界にハマったんだそう。
〜ご紹介したお店〜
★六曜館(山梨県甲府市)
きみまろさんが足しげく通う骨董品店。
店主のオススメ「小魚観賞用のガラス鉢」
バカリズム 今夜の総括
「きみまろさん最後のコレクションは、やっぱり自分のはく製なんじゃないですか。」