第133回 日本ワイン
2021年9月30日 放送
"日本ワインのたしなみ"をおさらい
【たしなみスト】
髭男爵 ひぐち君(日本ソムリエ協会・名誉ソムリエ)
テロワールの魅力に惹かれて、日本を中心にワイナリーの畑に見学に行ったり、ワインのイベントに参加している。
ボケたらワイングラスの乾杯でツッコむという漫才スタイルがきっかけで2015年にワインエキスパートの資格を取得。
2020年にはワイン普及に貢献した国内外の著名人に贈られる称号「ソムリエ・ドヌール」に任命される。
【日本ワインをたしなむ旅 こだわりの国産ブドウ編】
★塩山洋酒醸造(山梨県甲州市塩山)
昭和32年4月に果実栽培振興と農作物加工を目的に設立された。
自園農場をはじめ契約栽培農家で生産された県内産ぶどうを100%使用したワイン造りを行っている。
●ぶどうの主な栽培方法
・棚栽培⇒天井からぶどうがぶら下がる形式。日本でよく用いられる栽培方法
・垣根栽培⇒壁になった垣根の下の方にぶどうがなる形式。海外でよく用いられる栽培方法
●大人のたしなみ
各年代(ビンテージ)の味の違いを感じる
●スワリング
空気に触れさせることでワインが酸化することで本来の味を引き出し、香りを引き立てる意味合いを持つ。
スワリング時のマナーとして、右利きの人は反時計回し、左利きの人は時計回しにすることでこぼれた時に自分にかかるようにする。
●重川 甲州
重川沿いにある自社農園の甲州を100%使用。
凝縮感のある味わいで洋梨や和柑橘を感じさせる香りとすっきりした酸味が特徴。
【ワインをたしなむ旅 日本のボルドー・聖地勝沼編】
★グレイスワイン 中央葡萄酒(山梨県甲州市勝沼)
1923年に創業された家族経営ワイナリー。
世界最大のワインコンクール「デキャンター・ワールド・ワイン・アワード」にて日本ワイン初の金賞を受賞している。
その後、グレイスワインの甲州は6年連続で金賞を受賞。
★白百合醸造ロリアンワイン(山梨県甲州市勝沼)
”ロリアン(L'ORIENT)”は”東洋”を意味する仏語で、ヨーロッパに劣らぬ高水準のワイン造りを目指し名付けた。
その名のごとく近年は国産ワインコンクールで金賞を受賞。
★フジッコワイナリー(山梨県甲州市勝沼)
お惣菜でお馴染みのフジッコが運営しているワイナリー。
「気候・風土・生産者によって育まれた葡萄の個性を最大限に引き出し素直に表現する」
という理念のもと日本人の食に合うワインを追求してきた。
●フジクレール 甲州樽発酵
香り、味のバランス共に良好。原料は勝沼町産甲州を主体としており、樽熟成中のバトナ―ジュとトッピングを丁寧に行い、旨味を生かすように心がけている。
ローストしたナッツのような樽のニュアンス、ピンクグレープフルーツのような爽やかな柑橘の香り、口中は果実味豊かで爽やかな酸と旨みのバランスが良く、後口まで心地よく続く。
★98wines(山梨県甲州市塩山)
塩山の山奥にあるワイナリー。
土地の風土に合うブドウからワインを造りたいという想いがあり、これらのブドウ品種の多様な可能性を引き出すような作り方をしている。
● 白
完熟した洋ナシ、ライチ、りんごや花梨のフレーバー。
そして甲州の果皮からくる若干のタンニン分が全体に力強さを与えている。
喉にスルスルと滑り込むような身体に染み入るワイン。
● 赤
味わいとしては、マスカット・ベーリーAではあるものの、欧州系の赤ワインのニュアンスを感じさせる、香り高い果実味がありながら繊細で余韻が楽しめるワイン。
今年の芒赤はシルキーなタンニンで、コンポートのような熟した果実が感じられるが、エレガントな酸と余韻にミントの爽やかさやシナモン、クローヴのスパイスが感じられる。
優しく芳醇な香りはいつまでもかいでいたくなるような味わい。
● ロゼ
「霜」は毎日の食卓で楽しんで頂けるラインナップとして造っている。
ロゼワインは「甲州」と「マスカット・ベーリーA」を混醸した言わば”山梨ブレンド”ともいえるワイン。
辛口のロゼワインは食事を選ばずどんな食事とも相性の良い最高の食中酒。
今年のロゼは優しい旨味がじわじわと広がる辛口。
バカリズム 今夜の総括
「次の髭男爵の単独ライブのフライヤーは、是非“イス”のところで。」