第57回 日本酒のたしなみ
2019年08月31日 放送
“日本酒のたしなみ”をおさらい
◎日本酒
およそ2000年前、弥生時代には存在していたとされる日本酒
もともとは神事や祝いの席に用いられるなど日本の伝統文化であった日本酒ですが、
和食だけではなく、フランス料理などにも合うことで海外にも浸透し
日本酒の海外輸出量は9年連続で増加、去年、222億円を記録
◎最古の日本酒の製造方法
およそ1300年前、奈良時代に記されたとされる
「大隅国風土記」(おおすみのくにふどき)
その文献の中に記されているのが、「口噛み酒」加熱した米を口でよく噛み、
その唾液に含まれる、酵素や酵母で糖化、発酵を進め造られたそうです。
口噛み酒は神に捧げられる、神聖な酒で巫女のみが造ることを許されました。
◎おちょこの模様
お酒飲む際に使われるおちょこ。
このおちょこの底に描かれた青い二重丸の模様を「蛇の目」と呼びますが、
蛇の目にはある便利な役割があります。
それはお酒の色を確かめる目安。
白い部分で透明度を、青い部分では光沢や濃淡を見ることができます。
◎たしなみスト
ソムリエ世界№1に輝いた実績を持つ 田崎真也さん
◎日本酒のペアリングをたしなむ
▼ペアリング
お酒と相性の良い食材や料理の組み合わせ
◎中国菜・灯菜(ひな)
世界一のソムリエ、田崎さんが
ロケハンまでして選んだお店
◎日本酒を食中酒としてたしなむ
◎日本酒の種類
大吟醸、本醸造、純米
▼違い①
これらは日本酒の製造工程で、醸造アルコールというものを
入れているか、入れていないかの違いでその種類が分かれている
▼違い②
米の精米歩合の違い
日本酒の原料の米は、実は外側の部分に、脂質やアミノ酸などの旨味成分を多く含んでいる
しかしその反面、雑味の原因にもなる。
そこで、お米の外側を削るのが精米と呼ばれるもの。
この精米歩合で日本酒の種類が変わる。。
最近特に人気の日本酒、獺祭は純米大吟醸という種類に。
◆大吟醸
精米歩合が50%以下で、
醸造アルコールを使い香りの成分をお酒に溶け込ませている。
華やかでフルーティーな香りが特徴の日本酒。
特に香りが特徴の大吟醸はワイングラスがオススメ!
◆本醸造
精米歩合が70%以下で、
さらに原料の米の総重量に対し、10%未満の醸造アルコールを使い、
スッキリとしたキレのある味わいが特徴の日本酒。
◆純米酒
精米歩合の条件がなく
醸造アルコールを使用せず、米と麹と水だけで作るので、
米の旨みがダイレクトに感じられる日本酒。
◎世界一のソムリエ・田崎真也が考える日本酒
ただ酔うためにお酒を飲むのではなく「日本酒をソース」として捉え、
料理とのペアリングを考えて楽しむのが、大人のたしなみ
◎田崎真也が教える「日本酒のペアリング講座」
▼一品目 個性的な香りが引き立つ「パクチーとホワイトセロリのサラダ」
田崎さんが選んだのは・・・香りが特徴の「大吟醸」利守酒造 酒一筋 純米大吟醸
野菜の自然な甘みが引き立つ
▼二品目 豚とエビの旨みがギッシリ詰まった「平田牧場三元豚とエビのシューマイ」
田崎さんが選んだのは・・・米の旨みが特徴の「純米」 福島・大七酒造の「純米 生酛」
家で簡単にできる組み合わせは「カニクリームコロッケ」や「グラタン」など
▼三品目 米を熟成させて作った黒酢をたっぷりの「イベリコ豚の黒酢酢豚」
日本酒を長年寝かせて熟成させた、古酒と呼ばれる種類
すき焼き、鴨鍋など、古酒と同じように熟成された醤油を使った料理がおススメ
◎料理とお酒が変わったら
まずは日本酒を一口飲んで、口の中をリセットするのがたしなみ
◎日本酒は料理の温度に合わせてたしなむ!
◎岩瀬酒造 (千葉県御宿)
1723年創業の歴史ある岩瀬酒造。
昭和22年全国清酒鑑評会で首席を受賞するなど、吟醸酒蔵として名声を馳せた蔵元。
大の酒好きとして知られた、池田元首相が、岩瀬酒造の日本酒を愛して止まなかったと言う
その酒の特徴を決定づけているのが、日本酒の命とも言われる「水」
その水質は、貝殻層を通っているため、カルシウムやカリウムを多く含み、硬度の高い水になっている
◎パーカーポイント
世界的に有名なワイン評論家ロバート・パーカー
彼が100点満点のポイント方式で表す世界的評価基準をパーカーポイントと呼ぶ
ワインの売り上げを左右し、たとえ無名のワインだったとしても、
このパーカーポイントで高得点がつけば一躍スターワインに!それほどの影響力があると言われている
実は2017年に、そのパーカーポイントの日本酒版が発表され、岩瀬酒造の日本酒が、なんと95点の高得点を獲得
◎山廃
山廃とは酒母仕込みの方法の一種。
酒母仕込みとは酵母菌の数を増やすための工程ですが、
この酵母菌が増殖するまでは、空気中に存在する雑菌が天敵となる。
この雑菌から酒母を守るために、空気中に存在する自然な乳酸菌を取り込んで作るのが山廃仕込み。
通常の作業に比べ、二倍以上の時間と手間暇がかかる「山廃仕込み」。
しかし、岩瀬酒造では、先人から伝えられた、この最高の技術で日本酒を造り続けています。
◎番組オリジナル古酒を田崎さんがブレンド
岩瀬酒造さんの貯蔵蔵に眠る貴重な古酒から、10本を選び、
世界一のソムリエ、田崎真也がブレンド!
世界最高のブレンド古酒がここに誕生します!
バカリズム 今夜の総括
「鴨肉が美味しかったです」