放送内容

第73回 工場夜景

2020年2月8日 放送

"工場夜景"のたしなみをおさらい

  • ◎たしなみスト
    丸々もとお(夜景評論家)
    ▼工場夜景をクルージングでたしなむ
    今回は、横浜・赤レンガ倉庫近くにある「ピア赤レンガ桟橋」に集合し
    丸々もとおさんがプロデュースした「工場夜景ジャングルクルーズ」ツアーへ!
    工場夜景ジャングルクルーズ
    90分 1人 4600円(税込)
    <トワイライトタイムをたしなむ>
    日没から15分ほど経過した薄明かりの状態の時間帯をトワイライトタイムと言います。
    海外ではブルーモーメントやピンクモーメントと呼ばれることもありますが、
    夜景を見るには一番良いとされるのがトワイライトタイム。
    数分しか体験できない美しい時間帯を贅沢にたしなむ!
    <工場夜景は曇り空でたしなむ>
    工場夜景は曇り空で見るのがベスト!
    光が雲に乱反射することで、幻想的な光景が生まれます。
    大黒大橋を越えたら京浜運河に。ここからいよいよ工場夜景の魅惑の世界へ
    足を踏み入れます。
    <絶滅寸前!優しく光る工場夜景>
    一見、何も変哲も無いオイルタンクですが、実は最近、工場を照らすライトは省エネの
    LEDに移行しつつあるので、水銀灯の優しい光が残る工場夜景は非常に貴重な景色。
    見ている工場が何のために存在しているのか?
    それを考えることで、夜景の魅力により深みが増します。
    <夜空に煌めく星座!石油会社の工場夜景>
    工場夜景は美しく見せようと作られたものではなく、単に作業用として
    光を照らしているだけ。不規則なライトが、まるで星を見ているかのように思わせます。
    巨匠リドリー・スコット監督の映画ブレードランナーは、
    この川崎の工業地帯を見て発想を得たと言われています。
    そういったクリエイター達をも刺激する工場夜景。SF小説を書くのにぴったりです。

    <ファン人気ナンバーワン!揺れ動く幻想的夜景>
    工場夜景クルーズで注目して欲しいのが「フレアスタック」
    工場で発生する有害なガスを燃やし無害化する作業で発生する炎ですが
    いつも出ているわけではないので、見られたらラッキー。
    さらに運が良ければ、ガントリークレーンも見られます。
    普段は日中の作業が多く、基本的には見られませんが、
    夜中に動いていることもあるので運が良ければ見られることも!
    工場以外にも色々たしなめるのが、工場夜景クルーズの醍醐味。
    <まるでシャンデリア!どこよりも輝く工場夜景>
    工場がひときわキラキラしている理由は、
    プラントに設置してある細かな計器類などを確認するため。
    人の動きも多く、ひときわ明るくなっているそうです。
    <まるでジブリ!煙と光が織りなすロマンチック夜景>
    月と工場から出る水蒸気が、工場の光と相まって

    ジブリの世界に入り込んだような絶景が広がります。
    ちなみに、工場に漂う水蒸気は工場自体を冷却するために出ています。
    丸々もとおさん曰く、
    「工場夜景は、高台や高層ビルから眺める夜景とは全く異なる心理的な効果がある」
    高台から眺める夜景は静寂な“草食系夜景”
    工場夜景は工場が操業する音や匂いなども合わさって“肉食的工場夜景”なんだとか。
    工場の音や幻想的な風景が、心理的に後押ししてくれるため、告白もしやすいそう。
    90分の工場夜景クルーズ。工場夜景の感じ方は十人十色、ノスタルジックに感じる人や、SF映画のように感じる人も、見た人によって感じ方が違い、
    自由に語れるのが工場夜景のたしなみです。

  • ▼全国の工場夜景をたしなむ
    ●日本の主な工場夜景都市
    ・北海道  室蘭市
    ・千葉県  京葉工業地帯
    ・神奈川県 京浜工業地帯
    ・静岡県  富士市
    ・三重県  四日市市
    ・大阪府  堺泉北臨海工業地帯
    ・兵庫県  尼崎市
    ・山口県  周南市
    ・福岡県  北九州市
    ●丸々もとおさんオススメのスポット
    ・兵庫県 姫路市
    化学系の工場が多く、プラントの下の方に光が密集しているのが特徴。
    近くに高台になっている公園があり、そこから眺めると工場のオイルタンクの光が
    水面に反射し、美しい絶景が楽しめる。
    ・福岡県 北九州市
    北九州のベイブリッジと言われる若戸大橋を越え、闇を経た
    その先に化学工場が広がっており、
    まるで地球から宇宙に飛び出して新しい惑星に出会ったような形で工場夜景が楽しめる。
    オレンジ色やプラチナ色など、様々な色が楽しめるのも大きな特徴。
    ・山口県 周南市
    山から見下ろす珍しい工場夜景。工場夜景がパノラマで楽しめるのは全国でも珍しい。
    洞海湾からクルージングで楽しめる。
    たしなみスト曰く、周南市の工場夜景はプラント・クレーン・煙突などが動物のように
    見えるため、アニマル型の工場夜景と言われているそう。
    見上げる工場夜景の迫力は周南市に敵う場所はないんだとか。
    ▼工場夜景の表参道をたしなむ
    川崎市千鳥町にあり、工場夜景マニアの中では有名なスポット。
    普通の工場は、植栽や壁で囲まれているため工場近くから夜景を見ることができませんが
    ここ工場夜景の表参道では、工場の間近から夜景を楽しむことができます。
    もちろん、クルージングで海からも見えますが、狭い土地を有効活用した結果、
    至近距離から夜景を楽しむことができる場所が生まれたそうです。

    ▼工場夜景のその先をたしなむ
    <JFEスチール株式会社(東日本製鉄所/京浜地区)>

    鉄鋼の生産規模が世界トップクラスを誇る。
    川崎・横浜両市にまたがる東京湾に浮かぶ約550万平方メートルの人工の島。
    ここには、鉄の原料を作り出す高さ100メートルの高炉があり、24時間稼働。
    ここで作られた鉄は日本の経済と、我々の暮らしを支えています。
    さらに、JFEスチール東日本製鉄所には敷地内に鉄道が走っています。
    鉄道に積まれた大きな鍋には1500℃の溶けた鉄が、なんと280トンも!
    専用の列車を使い、溶けた鉄を次の工場へと運んでいきます。

    <工場夜景のその先をたしなむ特別編>
    最後向かった先は、首都高速 浮島インターチェンジ。
    そこから川崎方面へ向かいます。
    眼下に工場が立ち並ぶ景色は、高い所を走る高速道路からしか眺めることができないそう。
    バスなどに乗ると、さらに高い目線から見下ろすことが出来るのでおすすめ。

バカリズム 今夜の総括

「オイルタンクにいつか住みたい。夜は照らしてもらえると。」

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