放送内容

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#161:ゴールボール 金子和也

2023年11月19日

ゴールボール男子 日本代表の金子和也選手23歳。
金子選手といえば左手から放たれる世界トップレベルのスピードボール。
さらに、床を強く叩きつけるバウンドボールなど多彩なボールは相手にとって脅威となります。
コートの大きさはバレーボールと同じ縦18m、横9m。
プレーヤーは必ずアイシェードの着用が義務づけられています。
ボールの中に鈴が入っていて、音が鳴る仕組みになっています。
音を頼りにする競技だからこそ、金子選手のようなサウスポーが有利に働きます。
なぜなら、男子の世界では左利きの選手が少ないため、練習で対策されることもほとんどないからです。

埼玉県さいたま市出身の金子選手4人兄弟の3番目に生まれました。
外で遊ぶのが大好きな子で有り余る力を持て余していた金子選手は小学1年生から野球を習い始めました。
その才能はすぐに開花、非凡なバッティングセンスだけでなく肩の強さからピッチャーも任されるほどチームの中心的存在でした。

しかし小学3年生の時、金子選手の目に「レーベル遺伝性視神経症」という病が襲いかかります。
視力が低下し、中心部の視野が欠損してしまう難病でプレーに大きな影響を与えてしまいました。

思うようなプレーができない絶望感、金子選手は試合に出場することはなくなってしました。
当時、そばで支え続けたのが母・静江さんでした。
息子ができるスポーツはないか?
探し続けた静江さんは東京パラリンピックに向けた選手発掘イベントを見つけました。
ここで金子選手はゴールボールを初めて体験します。
忘れかけていた好きな事に打ち込む楽しさ、体を思いっきり動かすことの気持ちよさ。
ゴールボールと運命の出会いで呼び戻されたのです。
すると体験会の翌年、16歳で日本代表に選出され、一昨年、東京パラリンピックに出場。
チーム最多の7得点を挙げ、5位入賞の原動力となりました。

金子選手のストロングポイントは「高速カウンター」
相手のシュートをブロック後、すぐさま立ち上がりカウンター攻撃!
相手が嫌がる「左投げ」と「速攻」が合わさった金子選手ならではのストロングポイントです。 
「パリは金メダルを絶対に獲得する、それぐらいの力を持っていけるように日々の練習を頑張っていきたい」とパリパラリンピックへの意気込みを語りました。

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