ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第91回 パラテコンドー 伊藤力

2017年11月11日 放送

2020年の東京パラリンピックから正式競技となり、注目を集めるパラテコンドー、伊藤力。誰にも負けない武器は、「意表を突く鋭い蹴り」。
競技を始めてわずか3か月。初めての試合が国際大会、相手は当時世界ランキング1位のトップ選手で、結果は、13対1、2ラウンドのコールド負けだった。初陣での完敗をバネに急成長、その後たった一年で、世界ランキング7位になった。
1985年、双子の弟として誕生した、伊藤選手。子供の頃からスポーツが大好きだった少年は、サッカーを始め、剣道、テニスなど競技を問わずチャレンジ。結婚したのは、2015年3月。しかし、そのわずか一か月後、働いていたプラスチック容器を作る工場で事故に遭い、右腕の肘から下を切断。持ち前の前向きな性格で、事故から9カ月。長女が誕生した頃には、「パラリンピックに出る!」と決意していた。当時は地元北海道で、障がい者スポーツのアンプティサッカーをやっていた。そして、テコンドーと出会う。サッカーの経験がある伊藤選手、蹴る威力は負けないと思っていたが、初めての練習で、思いもかけなかった言葉が。
伊藤 「サッカーの蹴りはしないで!と怒られました」
サッカーの場合、大きく踏み込み、足を斜めに運んで蹴る。しかし、テコンドーだと、その蹴り方では、相手に足の軌道を予測され、防御されてしまうという。真っ直ぐに伸びた足が最短距離で届くよう、腰の回転を使った『蹴り』を身に着けなければならなかった。そして、伊藤選手が、テコンドーの『蹴り』を身に着け、自分のものにするために通っているのが、豊島区にあるジム。特殊なマシンを使ってトレーニングしている。実は、あのイチロー選手も取り入れている。骨盤を鍛え、股関節を柔らかくして足の可動域を広げるためのトレーニング。元々は体が硬かったという伊藤選手、普段の練習に加え、こうしたトレーニングで、伸びのある鋭い蹴りを身に着けた。
伊藤「パラテコンドーの日本での人口は、非常に少ないので、やっぱり1番の普及っていうのは、結果を出すことだと思うんで、僕がしっかり結果を出して、24年、28年に出場したいっていう選手が増えてくるように、結果にこだわってやっていきたいなと思っています」

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