ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第89回 水泳 鈴木孝幸

2017年10月28日 放送

パラリンピック発祥の地、イギリスで生活する水泳・鈴木孝幸選手(30歳)。東京オリンピック・パラリンピックの招致アンバサダーも務めた鈴木選手は、パラリンピックでこれまで5つのメダルを獲得、日本が世界に誇るトップスイマーである。その鈴木選手のストロングポイントは、「スピードを生む独自の泳法」。
鈴木選手の名が世界に広まったのが、2008年の北京パラリンピック。予選で50メートル平泳ぎの世界新記録をマークし、金メダルを獲得。しかし、連覇を狙ったロンドンでは、悔しい銅メダル。練習環境を変えるために選んだのは、障がい者スポーツが盛んなイギリスだった。現在は、ノーザンブリア大学の3年生。ここで「スポーツマネジメント」を学びながら、日々の練習に励んでいる。
先天性の「四肢欠損」の障がいがある鈴木選手。右腕は、肘までで、長い左腕は指が3本、両足は膝から上しかなく、長さも違います。6歳から水泳を始め、今年で24年。パラリンピックの父と言われるイギリスのグッドマン博士が残した言葉「失われたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」、 鈴木選手はその言葉を体現するかのように、今では自由形から平泳ぎ、さらには背泳ぎ、そしてバタフライと、全ての泳ぎをマスター。「自分の体に合った泳ぎ方」を求め、模索してきた。
鈴木選手の得意種目は、世界大会で好成績を残してきた「平泳ぎ」。ここに「独自の泳法」の秘密があった。
鈴木「よく“蛇のように”って言うんですけど、うねるような波に乗るような動きが出来れば、抵抗を少なく、かつ水面上を這うように泳げるんじゃないかと。足が無い分、重心がちょっと上にくるので、みぞおち位が重心になり、背中の使い方がキーになってくる」
体に欠損のない選手は、体の中心である腰回りが重心なのに対し、鈴木選手の重心は、少し上のみぞおち付近。そのため、『背中』周りをなめらかに動かすことが、大事になる。
鈴木「波乗りと一緒で、しっかりと波を乗り越えられるように、水を流すようなイメージで上から下に流す」
そんな鈴木選手、去年は大きな挫折を経験した。集大成として臨んだリオパラリンピックでメダル無し。まさかの結果だった。「引退」の2文字がよぎった鈴木選手を2020年へと突き動かしたもの、それは、北京で味わった頂点に立った表彰台の記憶でした。スピードを生む独自の泳法を武器に、2020年東京へ!30歳・鈴木孝幸選手の挑戦は続く。

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