ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第88回 車いす陸上 上与那原寛和

2017年10月21日 放送

陸上・上与那原寛和(46歳)。2008年、北京パラリンピックのマラソンで銀メダルを獲得。今年の世界選手権でも、トラック競技で2つの銅メダルを獲得した鉄人レーサーのストロングポイントは、「トップスピードでも崩れないバランス」。
失われた体幹機能を補うために生み出された独特の低いフォームと、滑らかなコーナーリング。トータルバランスの高い走りこそ、最大の武器である。2020年には49歳になる上与那原選手が見据えているのは、あくまでパラリンピックの表彰台。
上与那原「リオで取れなかったもの、それを3年後に取りに行きたい」
上与那原選手が車いす生活になったのは17年前、交通事故で頸椎を骨折したのが原因だった。退院後、誘われて車いすマラソンを始めると、初めて出場した大会で優勝。北京パラリンピックの代表入りを果たすと、マラソンで銀メダルを獲得、その後もロンドン大会、リオ大会に連続出場。しかし、惜しくも2つ目のメダルには手が届かなかった。雪辱を胸に挑んだ今年の世界選手権、優勝こそ果たせなかったものの、400mと1500mで銅メダルを獲得。46歳にして表彰台に返り咲いた。
上与那原選手が意識しているのは、2つのバランス。その1つが、コーナーリング。コーナーを回る時は、内側から外側に遠心力が働く。体幹の弱い上与那原選手は、体が流されないように内側に体重をかけ、バランスを取りながらコーナリング。常にバランスを保ちながら走ることで、減速することなくコーナーを回ることができる。もう一つ意識しているのは、ストレートを走る時のバランス。弱い体幹機能を補うために身に着けた2つのバランス感覚。それこそが上与那原選手の最大の武器である。
新たなトレーニングもスタート。日本代表のトレーナーがメニューを考案した筋力トレーニングに励んでいる。世界で戦える肉体を維持するため、今年からこれまでやっていなかった筋トレを導入した。
上与那原「残っている機能、使えるところを全部使えるように変えていかないと、世界では戦えない。気持ちがいいぐらい走れれば最高」
鉄人・上与那原選手の挑戦は続く。

  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
  • ©NTV
BS日テレ