ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第80回 車いすバスケ 新生・日本代表

2017年08月26日 放送

車いすバスケットボール日本代表。注目を浴びたリオパラリンピックでは無念の9位。味わった悔しさは東京大会で晴らすため、指揮官が掲げた目標は、「メダルを“目指す”のではなくメダルを“とる”」こと。2020年まで、あと3年。すべては2020東京のために。生まれ変わろうとする日本代表の今を追った。
代表選考合宿で集められたのは24人の選手。この中から12人に絞り込まれ、8月31日からの国際大会に挑む。ベテランから若手まで、生き残りをかけた練習。車いす同士が激しくぶつかり、体育館にはタイヤの焦げた匂いが漂う。日本代表を「壊す」。及川ヘッドコーチが今回の選考合宿で繰り返し、行っていた練習が、守備から攻撃へと素早く転換するカウンター攻撃。車いすバスケでは、相手陣内深くに背の高い選手を配置し、そこにパスを出して得点を奪うのがセオリー。しかし、それは海外選手のように高さありきのプレー。体格の劣る日本代表は、この攻撃が通用しない場面が多くあるため、日本代表が取り入れようとしているのが守備から攻撃に転じる瞬間、コート全体を使って攻めるスタイル。カウンター攻撃成功のカギを握るのが、「クロスピック」という戦術。オフェンスの選手が、ディフェンスの前を斜めにクロス、横切ることで、守備を遅らせるのが狙い。決まれば優位に立てるが、全員の意識が揃わないと成功しない、難しい戦術である。
合宿に招集された代表候補24人の中には常連のベテラン勢に加え、多くの若手選手も目立つ。今年の6月、カナダで行われた、23歳以下、U23の世界選手権。若き日本代表は12カ国中4位と結果を出した。その中心メンバーだったのが古澤拓也選手(21歳)と鳥海連志選手(18歳)。鳥海選手は去年のリオパラリンピックに、チーム最年少となる17歳で出場。ストロングポイントである「スピード」で相手を翻弄した。U23代表でキャプテンを務めた古澤選手のストロングポイントは「ハンドリング」。パスやドリブル、シュートなどボールを扱うスキル全般に自信を持つ。
新生・車いすバスケットボール日本代表の初陣となるのが、8月31日から開催される『三菱電機ワールドチャレンジカップ2017』。出場国は、去年のリオパラリンピック銅メダルのイギリス。リオ大会4位で今年のヨーロッパ選手権優勝のトルコ。リオ大会6位、世界選手権優勝経験もあるオーストラリア。いずれも日本を上回る強豪国。
東京パラリンピックまであと3年。新生日本代表の戦いが遂に幕を開ける。

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