ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第77回 やり投 山﨑晃裕

2017年08月05日 放送

競技歴1年半にして次々と記録を塗り替えた、陸上界期待の新星。28年ぶりに日本新記録を更新し、現在、世界ランキング6位の山﨑選手のストロングポイントは「飛距離を生む爆発力」。東京パラリンピックを目指す21歳のニューヒーロー、その素顔と挑戦に迫る。

障がい者のやり投げは、障がいごとに全部で25クラスに分けられ、山﨑選手が出場するのは切断や機能障がいがあるF46。フィールドの広さや、やりの長さ、重さなど、健常者と同じルールで行われる。
今年6月。東京・駒沢公園陸上競技場で行われた日本パラ陸上競技選手権大会。そこで新星・山﨑選手が驚きの投擲を見せた。なんと51メートル56の大会新記録をたたき出し、見事に優勝!世界選手権の切符を手にしたのだ。
現在21歳、普段は東京国際大学に通う4年生だ。彼の抜群のやり投げセンス、そのルーツは少年時代にあった。

生まれつき右手が無い、先天生疾患による右手間接部欠損という障がいがある山﨑選手だが、小学3年生から健常者と一緒に野球をしてきた。高校では硬式野球部に所属し、ピッチャーと外野で活躍。2014年には、障がい野球の世界大会にも出場、最優秀選手に選ばれた実力の持ち主なのだ。2015年、野球一色だった山﨑選手が、未来の日本代表を発掘するプロジェクト「パラリンピックトライアウト」で、運命的にやり投げと出会った。
野球で培った遠投100メートルの強肩は、800グラムもある「やり」を投げる上で、大きな武器だ。肩の強さに加え、踏み出す足に全体重を乗せるため、踏ん張れる下半身の強さもカギになる。下半身を鍛え、今やスクワットで170キロ持ち上げるまでになった山﨑選手。東京パラリンピックを視野に入れ、フォームの修正にも取り組んできた。
その成果を見せる舞台となったのが、この7月にロンドンで行われた世界選手権。注目の結果は、53メートル55。今シーズン自己ベストで見事5位入賞。1位選手は60メートル超え。その差は、7メートル近くあるものの、世界で戦えることを証明した。
2020年の東京パラリンピックを見据え、さらなる高みに挑戦する山﨑選手。これからも期待の新星に注目だ。

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