ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第54回 パラ卓球 茶田ゆきみ

2017年02月25日 放送

パラ卓球クラス別 世界ランキング18位の茶田ゆきみ選手、28歳。彼女の最大の武器は、高回転の返球“キレのあるツッツキ”。さらに、狙いすました正確なショットで国内ではクラス別トップ。2020年東京パラリンピックを見据え、日々トレーニングに励む、茶田ゆきみ選手に密着した。

9歳の時 原因不明の病いにより、両足、腹筋、背筋の感覚を失った茶田選手。麻痺による下肢機能障害を持ちながらも、中学の時、顧問の先生の勧めで卓球を始めるとメキメキ頭角を現し、中3で出場した全国障がい者スポーツ大会では金メダルを獲得。やがて、世界の舞台でも活躍。現在は国内に敵なし、世界ランクは18位。持ち前の「負けず嫌い」な性分が、日々技を磨き向上する原動力となっているという。

パラ卓球は一般の卓球と道具もルールもほとんど同じだが、障害の程度によってクラスが分かれ、1から5が車椅子、6から10が装具を利用する。背筋と腹筋の感覚がない茶田選手はクラス3に属する。
世界で戦う茶田選手のストロングポイントは、キレのある「ツッツキ」。「ツッツキ」とは、ラケットでボールを突っつくように返す技だ。茶田選手は、打つ瞬間に手首のスナップを効かせて強いバックスピンをかけ、相手のミスを誘うボールを返す。この技に加え、対戦相手の一瞬の隙をも見逃さず攻める、正確なボールコントロールが大きな武器だ。
しかし、世界の強豪と戦う中では、これらの技だけでは勝ち抜けず壁にぶつかってしまう。そこで、相手がより取りにくいボールを返す練習を強化、そして、ウィークポイントを克服すべく、トレーニングに励んできた。

車椅子では動ける範囲が限らるため、台の両はしや右肩付近にボールが返ると、とっさには対応しずらい。ここをカバーするには上体を動かすしかないのだが、腹筋と背筋の感覚がない茶田選手にはそれも難しい。そこで彼女が編み出した方法は、何と車椅子の車輪をつかんでいる左手を活用すること。左手を微妙に動かして体の角度や位置を調整し、難しいボールでも対応できる技術を身に付けたのだ。世界ランキング18位まで駆け上がれたのには、左手をも駆使しての強化があった。
キレのある「ツッツキ」と「ボールが床に落ちるまであきらめない強い気持ち」―それらをストロングポイントに、茶田選手は、2020年・東京の頂点を目指して進化していく。

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