ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第52回 ブラインドサッカー 川村怜

2017年02月11日 放送

ブラインドサッカー日本代表キャプテン・川村怜、27歳。最高峰の舞台・パラリンピックに立つことさえ叶わなかった2016年。世界と戦うために磨き上げる川村選手のストロングポイントとは。
すべては2020東京で勝つため―!若き代表キャプテンの飽くなき挑戦を追った。

ブラインドサッカーは、全盲の選手がアイマスクを付けて行う競技。フットサルと同じ大きさのコート、その両サイドには衝突時の衝撃を抑える柔らかいフェンスが設置されている。ボールには音が鳴る仕掛けが施されており、選手たちはその音を頼りにプレーする。
ブラインドサッカーでは、このボールの「音」のみならず「声」も重要な役割を果たしている。ゴールキーパーは目の見える選手が務め、声で指示を出す。そして、監督やコーチが声をかけるのはもちろん、「ガイド」と呼ばれる役割の人が敵陣ゴール裏に立ち、シュートのタイミングなどを声を出して選手に伝えるのだ。

1989年生まれの川村選手。先天性の弱視がありながらもJリーグブームまっただ中でサッカーへの熱い思いを持ち続けてきた。そして、大学でブラインドサッカーに運命的に出会う。
川村選手が世界で戦うために磨き上げたストロングポイントは「戦略的なドリブルシュート」。そのカギは、トーキックでのシュートだ。シュートで多く使われるインステップキックは、強く蹴ることができるが、その分、振りかぶりが大きくなり、キーパーに動きが読まれやすい。対するトーキックは、振りかぶる動作が小さいため、キーパーがタイミングを読み切れず手こずるのだ。そんなトーキック、ドリブルの流れからボールをつま先にきちんと当てて打つのは実は至難の業。川村選手は感覚を覚えこませる練習を重ねて技をものにし、今もその練習は欠かさないという。
そして、もうひとつの彼の凄さが、研ぎ澄まされた聴覚でシュートタイミングを計ることだ。一般的に選手は、ゴール裏のガイドの指示を聞いてからシュートを打つ。しかし、川村選手の場合はガイドの声が飛ぶ前にシュートし、キーパーの意表をつくことができるのだ。河村選手は、プレー中の瞬間瞬間の音を聞きわけているのだという。ボールが動く音、キーパーの動きも音で判断し、ときには逆をつく。見えているかのような俊敏な動きと絶妙なタイミング。研ぎ澄まされた感覚がなせる技だ。
世界で戦うため、今は基礎トレーニングを徹底的に行っている。激しいボディコンタクトのあるブラインドサッカーでは、フィジカルの強さは必要不可欠なのだ。
この3月には、日本のホームでパラリンピック4連覇の世界王者・ブラジル代表との戦いを控えている。あと一歩で逃したリオ・パラリンピックの舞台…その悔しさを、来るブラジル戦にぶつける!

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