ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第50回 アイススレッジホッケー 高橋和廣

2017年01月28日 放送

下肢に障がいを持つ選手が「スレッジ」というそりに乗り両手にスティックを持ってプレーをする、アイススレッジホッケー。激しくぶつかり合う様子は「氷上の格闘技」とも呼ばれている。
日本代表の司令塔を務めるのが高橋和廣選手、38歳。バンクーバーパラリンピックでは銀メダル獲得に貢献。現在も主力の一人だ。ストロングポイント「チャンスメイクする正確なパス」を武器に平昌パラリンピック出場を目指す姿を追った。

元々アイスホッケーの選手として活躍してきた高橋和廣選手。高校時代は3年連続インターハイに出場する実力の持ち主だった。しかし21歳の時、不慮の事故で下半身不随に。そのリハビリ中にアイススレッジホッケーと出会い、挑戦を決意するが、アイスホッケーと大きく違い、2本のスティックを使って全てを手で行うスポーツだということに戸惑うが、慣れてしまえばアイスホッケーの経験が生かして力を伸ばし、日本代表に入る。2002年ソルトレイクシティ、2006年のトリノパラリンピックを経験。3度目となった2010年バンクーバーでは司令塔として活躍、アイススレッジホッケー史上初となる銀メダルを獲得した。
普段は、西東京市職員として広報のセクションで働き、午前3時頃から朝まで夜間練習を欠かさない努力家だ。敵、味方の動きを読んで一手、二手先へ正確なパスで得点に結びつける、その強さの秘密とは…?

高橋選手のストロングポイント「チャンスメイクする正確なパス」。それは、スレッジをバランスよく乗りこなすことから生まれる技。その土台となるのは「体幹」だ。
高橋選手は、リハビリの一環である厳しい歩行トレーニングで腰周りの筋肉を鍛え上げ、強い体幹を手に入れた。体幹がしっかりしているからこそ安定した滑りが出来、狙い通りの正確なパスが出せるようになるのだ。

去年12月に行われたアイススレッジホッケーの世界選手権。日本は3位以内に入れば平昌パラリンピックの最終予選に進めるという、重要な大会だ。初戦スロバキア、2戦目のイギリスに快勝。司令塔・高橋選手は、チャンスメイクする正確なパスでチームを勝利に導く。しかし、3戦目では格上のチェコを相手に得点が奪えず、結果は準優勝。平昌パラリンピック最終予選出場の切符は手にしたものの、課題も見えてきた。パスワーク、攻守切り替えのスピード、フィニッシュまでしっかり決める正確さ…。
そんな課題を乗り越えるべく、高橋選手はさらに高い意識で練習に臨む。ある日の練習は、なんと健常者のアイスホッケーチームが相手。アイスホッケーのスピード、予期せぬところでスティックが出てくる感覚などを経験し、素早い判断を身に付けるのだ。
平昌の出場枠をかけた最終予選は今年の秋。わずか2つの枠を獲得すべく、まだまだ厳しい道のりを行かねばならない。日本の司令塔・高橋選手はチャンスメイクする正確なパスに磨きをかけ、平昌パラリンピックを目指す!

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