ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第37回 陸上 短距離 辻 沙絵②

2016年10月29日 放送

リオ2016パラリンピックでニューヒロインが誕生!陸上400メートル、銅メダリスト・辻沙絵選手。決勝当日、番組のカメラだけが捉えたドキュメント。地元函館では両親と恩師が見守る中、歓喜の涙となった。そして、辻選手が自己分析!リオパラリンピックを振り返る。

北海道・函館で生まれ育った辻選手は、生まれたときから右腕の肘から先がない。
「できない、とあきらめるのではなく、できることを増やしていきなさい」そんな母の教えで、障がいを障がいと思わず、健常者とともに育ち、やがて小学校5年生のときに、運命のスポーツ「ハンドボール」に出会う。右の肘から下がないので、お腹のあたりでキャッチして投げるという技を、体育館の壁を相手に一年間練習し続けたという。優れた運動能力とひたむきな努力…そして花開いたハンドボール選手としての才能。高校はついに親元を離れて茨城の強豪校へ進学。インターハイと国体にも出場した。

そして、一般推薦で日本体育大学へ進学し、引き続きハンドボール部で汗を流す辻選手に人生を大きく変える転機が訪れる。それは学内で発足した、パラアスリートを発掘する新しいプロジェクト。
綿密な適正検査を受けた辻選手は「リバウンドジャンプインデックス」という能力が非常に高いことがわかった。これは、瞬発力や身体のバネに優れるという指標だ。大学側は、この瞬発力を生かせる陸上競技で、パラリンピックを目指さないかと打診するが、辻選手は悩む。なぜなら、生まれたときから健常者と同じように暮らし、スポーツに取り組んできたからだ。何故、今あえてパラスポーツの枠組みに入らなければならないのか…。そんな想いを抱えながらも、ハンドボールと並行して陸上のトレーニングに取り組み始める。するとすぐにその才能が開花、辻選手の心にも変化があらわれる。
2015年10月に行われた陸上の世界選手権で6位入賞。しかし、表彰台に届かなかったことが悔しく、「メダルがほしい!」と一念発起。陸上一本でやることを決意する。

辻選手のストロングポイントは、瞬発力を生かしたスタートダッシュ。スタート直後、他の選手から1歩、2歩、辻選手が抜け出すのだ。この無敵のスタートダッシュで、辻選手は国内の一位を独占。100、200、400メートルと、それまでの日本記録を次々と塗り替えた。
そして、普段は義手をつけていない辻選手、走る時にだけ左腕の重さと同じになるよう右に義手つけるのだが、これはリオでメダルを獲るための作戦なんだそう。これにより左右のバランスが取れてフォームが改善され、タイムも縮んだのだ。

そして、迎えたリオデジャネイロ・パラリンピック、400メートル決勝当日。地元函館や日体大でも、早朝から、家族や仲間が集まってパブリックビューイング。日本からの声援に押され、見事、銅メダルのフィニッシュ。日本もリオも歓喜に包まれた。

2020年の東京パラリンピックでは金メダルを!―そんな夢を持って四年後を見据える辻沙絵選手に、これからも注目だ。

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