ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第27回 走り高跳び 鈴木徹

2016年08月20日 放送

日本初の義足の走高跳び選手・鈴木徹。2000年のシドニーから5大会連続でパラリンピック出場を決めた彼の誰にも負けない武器は「跳躍力を生み出す踏切」。アジア陸上界前人未到の2メートルジャンプを生み出す力強い踏切。そこには、長い競技人生の末にたどり着いたハイ・ジャンプの極意が。目前に迫った5度目の大舞台。愛する家族に誓う悲願のメダル獲得。鈴木徹36歳、人間の限界に迫る挑戦を追った。

鈴木徹、36歳。パラリンピック過去の4大会では、すべて入賞を果たしているものの、いまだメダル獲得には至っていない。
鈴木選手が取り組む競技は「走り高跳び」。ルールは一般的な走り高跳びと同じだが、障害の種類や程度によってクラス分けがされており、鈴木選手は、脚部、下肢切断の「T44」。
この「T44」クラスの世界記録は2m17cm。そして、リオ・パラリンピックを目前に、鈴木選手は自己新記録となる2m2cmをマークした。これは世界3位の記録…リオでのメダルがいよいよ射程圏内なのだ。

高校時代、ハンドボール部で国体3位と活躍した鈴木選手。しかし高校卒業前に事故で右足を切断。リハビリをきっかけに、走り幅跳びを始めるといきなり当時の日本障がい者記録、1m74cmをクリアし潜在能力の高さを見せつけた。
その後、競技歴わずか2年で日本人義足アスリートとして初のパラリンピック出場を果たした。今や走り高跳びで2mの壁をクリア、競技生活16年目にしてさらに進化し続ける鈴木選手。そのストロングポイント「跳躍力を生み出す踏切」は、どのようにして生み出されているのか?
ハイジャンプを生みだすのは、鈴木選手独自の「踏切」。そのポイントは、体をしならせ強い反発力を助ける「足首の硬さ」。そして「コーナーの5歩目」。踏切までの助走、鈴木選手の場合は9歩だが、その5歩目が特に大事だという。5歩目で踏切まで自然に加速できるよう良いポジションに入り、シューズのグリップ力を利用してスピードアップ。9歩目の踏切でその力を最大限に使い、ビックジャンプにつなげるのだという。

瞬間的に体重の約10倍もの負荷がかかるジャンプ。猛練習はかえってコンディションを崩す。ベストな状態で飛べるよう、日々、ベテランならではの緩急ある内容でトレーニングに励む。
家族に支えられ、いよいよリオ・パラリンピックへ。長きに渡る助走の果てに、鈴木選手がスーパージャンプを誓う。

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