ストロングポイント

池崎選手のストロングポイントは、「瞬発力を生かしたターン」。車いすの操作＝チェアスキルで縦横無尽にコートを駆け回りゴールを決める。その強力な武器で世界の強豪に挑む池崎選手。日本代表不動のエース、その奮闘ぶりに迫る。

両手両足に障がいを持つ選手が「ウィルチェアー」＝車いすに乗り、得点を競う球技、ウィルチェアーラグビー。車いす競技の中で、唯一タックルが認められており、「マーダーボール」とも呼ばれるほどの激しさが魅力のスポーツだ。

ウィルチェアーラグビー日本代表、池崎大輔。現在、世界ランキング3位の日本、その絶対的エースのストロングポイントは、相手を一瞬で置き去りにするキレのある旋回。コート内を縦横無尽に動き回り、一気にゴールを陥れる。トップスピードからの高速ターンは、まさにラグ車と一体化してのもの。池崎選手には病気の影響で、実はほとんど握力がない。にもかかわらず素晴らしい高速ターンを得意とするのには、効果的な筋力トレーニングに加え、独自に編み出したテクニックがあった。

5月に千葉で行われたリオデジャネイロ・パラリンピック前哨戦「2016ジャパンパラウィルチェアーラグビー競技大会」。世界ランキング2位のアメリカを始め、ライバル3カ国と対戦できる絶好の機会。リオで金メダルを狙う日本代表の新たな挑戦を追った。