ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第152回 ウィルチェアーラグビー 倉橋香衣

2019年1月27日 放送

ウィルチェアーラグビー日本代表初の女性プレーヤー、倉橋香衣。
細身の体で屈強な男たちと渡り合っている。
去年の世界選手権決勝では“世界ナンバーワン”プレーヤーを見事にブロック。日本の初優勝に大きく貢献した。
そんな彼女には、誰にも負けない武器がある。

『一手先を読むディフェンス』

試合の流れを読み、相手より先に動き、ブロック。
このディフェンスで、倉橋選手は日本代表の座を不動のものとした。
東京パラリンピックでの金メダルを目指して一手先を読むディフェンスで屈強な男たちと対等に渡り合っている倉橋佳衣選手。

クラブチームと代表で共にプレーしている島川選手に聞いてみると・・・

島川「彼女が自分より持ち点が高いプレーヤーを止めることでミスマッチがおきて日本に有利に働くというプレーはかなり大きい仕事だと思います」

倉橋「チームは4人でやっているので、皆それぞれ役割もあるし、そのために次どこにいことか、先に考える。判断力というか、先にプレーがどう動くか考えて動こうと意識しています」

その判断力が遺憾なく発揮されたのが、去年の世界選手権・決勝、オーストラリア戦。
相手のキャプテン、ライリー・バット選手は持ち点3.5点。そのパワフルな動きから、“世界ナンバーワンプレーヤー”と呼ばれている。
日本は1点を追う第2ピリオド。
倉橋選手がライリー選手をブロック。すかさずボールを奪った池崎選手がトライし、同点に追いついた。
この守備こそ、倉橋選手の真骨頂。
その活躍もあり、オーストラリアに競り勝った日本は、見事初優勝。悲願の世界一に輝いた。そんな倉橋選手が理想とするのは、バンパーを使わないディフェンスなんだとか。

倉橋「意識しているのは相手選手の前まで行きたいんですけど。もう無理、位置取りで負けてて横まで来たらバンパーで引っかけます。結局引っかけるのは私が負けているので最終手段です」

バンパーで引っかけに行くと、相手のタックルではじかれることも多いため、体ごと相手の前に入るのが理想のディフェンス。
去年の世界選手権では、世界ナンバーワンプレーヤーライリー・バット選手相手に、まさにそのプレーが。
島川選手をマークするライリー選手の動きを読み、先回りしてブロック。見事、得点をアシストした。
そんな倉橋選手のプレーについてハイポインターの池崎選手は…。

池崎「無駄のない動きだったりとか、ハイポインターを助ける動きってのはやっぱりすごく成長を感じられるところもあるしそういう面では自分達ハイポインターもすごく助けられてるところはあるんで」

スピードで劣る分、一手先を読むディフェンスを磨き上げ、日本代表に欠かせぬ存在となった倉橋選手。

競技を始めて4年、彼女を今、突き動かしている思いとは?

倉橋「ラグビーが楽しい。動いていることも、上手くいかなかったとか、できたとか。一回できなかったことが、次はこうしようと思ってできたりとか。自分が動いてボールをゴールできたとか、ボールを止められたとか全部楽しいです」

ラグビーが楽しい。だから夢中で頑張れる。
世界選手権で優勝を果たし、一躍、東京の金メダル候補に躍り出たウィルチェアーラグビー日本代表。
今や代表に欠かせない戦力となった倉橋選手。来年に迫った大舞台への思いとは・・・。

倉橋「2020年の大会では結果残してみんなでコートの中で喜ぶことが目標なので、一番点数の低い人が高い人止めたら、そのぶん絶対周りは動きやすくなるというか、仕事ちゃんとしてる事になるんでそういうプレーができる選手になってちゃんとチームに貢献できる選手になりたい」

更なる成長を遂げ、東京の表彰台で輝くために…
倉橋選手の挑戦は続く。

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