ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第148回 総集編

2018年12月30日 放送

数多くの記録や感動が生まれた2018年。
東京パラリンピックまであと604日。
これを観れば、パラスポーツの今が分かる!
番組ナビゲーターの上田晋也が振り返る2018年総集編。

番組開始3年目、今年は80人を越えるパラアスリートの素顔とプレーを紹介してきたストロングポイント。
最初のテーマは平昌パラリンピック。そのメダル獲得の瞬間を振り返る。

上田「やっぱり村岡選手は特に今回オリンピックが盛り上がったじゃないですか。そのオリンピックの盛り上がりをそのまま引き継いで、メダル連発でパラリンピックをすごく盛り上げてくれた。かなりの功労者と言っていいんじゃないでしょうかね」

アルペンスキー 村岡桃佳選手。
平昌パラリンピックでは日本史上初となる5つのメダルを獲得。
村岡選手のストロングポイントは、左右両方で可能な高速ターン。
自慢の武器で金メダルに挑んだ、平昌パラリンピック。
銀メダル1つと銅メダル2つを獲得し、迎えた「大回転」。

村岡「夢見心地でした。真ん中にいるのが。金メダルをとりたい思いでやってきたので達成できてすごくうれしいです」

上田「競技やってない時は普通の女子大生って感じなんですけど、競技に入った時の目つきと言ったらガラッと表情が変わるなという。武藤敬司とグレートムタぐらい変わるなって感じはしますわね」

さらに、平昌ではベテラン選手も大活躍。
上田晋也が注目したのはアルペンスキーの森井大輝選手、38歳。
ワールドカップの年間王者に3度も輝いたレジェンド。
ストロングポイントは「精度の高いカービングターン」。
スキー板のエッジを効かせ、スピードを殺すことなく滑り降りる。
このターンを武器に臨んだ平昌パラリンピック。堂々の滑りで、4大会連続の銀メダルを獲得した。

どうすれば金メダルが獲れるのか?戦いを終えた森井選手は大きな決断をくだした。
それは、強靭な上半身を生かしたパラパワーリフティングへの挑戦。2020年東京パラリンピック出場を目指している。

上田「パワーリフティングでも今度は挑戦しようっていう。アルペンスキーでパラリンピック出て、パワーリフティングでもまたパラリンピック出たら、この両立が叶ったら笑いながら怒る人以来の快挙。これは。なかなかこの快挙はないよ」

さらに、平昌で輝いたもう1人のレジェンド。長野パラリンピックから6大会連続出場のクロスカントリースキー新田佳浩選手。
クラシカル10キロのスタート直後…まさかの転倒。
しかし、トップとの11秒差をラストスパートで一気に挽回。悲願の金メダルを獲得した。

そして、上田さんも触れずにいられないこの選手。
パラスノーボードの成田緑夢選手。
兄姉はオリンピックに出場した成田童夢さんと今井メロさん。成田選手もオリンピック出場を目指しましたが5年前、練習中に左足を負傷。ひざから下の感覚を失った。
それでもあきらめずにパラスノーボードに挑戦。今年、ワールドカップ総合優勝を果たした。
そんな、成田選手のストロングポイントは…
「ライバルを圧倒するスタートダッシュ」
スタートからフルスロットルでトップスピードに持っていくのが得意のプレースタイル。
迎えた平昌パラリンピックのバンクドスラローム、最終滑走。
ロケットスタートで勢いをつけてトップスピードに。
自らのベストタイムを更新し、見事、初出場で金メダルを獲得した。
さらに、2020年東京パラリンピックを目指し、陸上・走り高跳びにも挑戦。夏季・冬季両方で金メダルを狙う。

上田「彼のすごさは何にでもチャレンジしようっていう。色んな分野色んな競技にチャレンジする。それはこんだけ色んな物にチャレンジする人、僕の知る限り成田緑夢選手と板東英二さんだけだね」

続いてのテーマは2018年パラアスリート ビッグニュース。
まず上田晋也が気になったのは・・・
今年7月のジャパンパラ陸上競技大会に登場したリオパラリンピック金メダリスト、マルクス・レーム選手。レーム選手が持つ世界記録は2015年に跳んだ8m40。これはリオオリンピック・金メダルの記録を超えた記録。
そんなレーム選手が日本で見せた驚異のパォーマンス。
記録は8m47。これまでの記録を7cm上回る、世界新記録。

上田「この東京パラリンピックもちろん、日本人もそうなんですけど、強豪の外国人選手がいてそれに日本人選手・日本チームがどう対抗するかっていう目線って言うのも1つの大きな見方・見どころだと思いますんでね。やっぱりこういうマルクス・レーム選手とかにも今のうちから注目してほしいなと思いますね」

そんな海外勢に対抗できる注目の日本人選手が。

上田「佐藤選手がね、車いす陸上で世界記録更新ってのもすごいですよね」

リオパラリンピック銀メダリスト、車いす陸上・佐藤友祈選手。
ストロングポイントは…
「中盤からの加速力」

その真価が発揮されたのが今年7月の関東パラ陸上。中盤からみるみる加速する佐藤選手。
これまでの世界記録を4秒以上更新する世界新記録。
さらにその1時間後に出場した400mでは…またも世界記録を更新。一日に2つのビッグニュースで世界を驚かせた。

上田「いわゆるトラック競技で世界記録を持つっていうのはね、日本人が記録持つっていうのはなかなか健常者ではないことですからね。世界に誇れる選手ですから是非注目してほしいなと」

続いてのテーマは、期待のルーキー。

上田「これすごい…井谷選手すごいよね。だって競技歴11か月でアジア記録更新でしょ?こんなスピード出世ある?バイトの初日でチーママみたいなものだからね」

今年、パラスポーツ界に彗星のごとく現れた陸上・短距離の井谷俊介選手。
ストロングポイントは…
「急成長を続ける加速力」
去年11月に陸上を始めた井谷選手は競技歴半年で国際大会優勝。
さらに今年7月のレースではリオパラリンピックのメダリスト、佐藤圭太選手と対戦。
競技歴が浅く、クラウチングスタートに不慣れな井谷選手はただ一人、スタンディングスタート。勝ったのは井谷選手。わずか0.02秒差でメダリストから大金星を挙げた。さらに、その後も自己ベストを更新、10月に行われたアジアパラ競技大会では競技歴11か月にしてアジア記録を打ち立てるなど、まさに急成長を続けている。

続いてのテーマは「進化を遂げたパラアスリート」
上田晋也が注目した選手は・・・

上田「卓球の岩渕選手もね、日本卓球リーグに参戦という」

番組にもたびたび出演、卓球・岩渕幸洋選手。
世界大会で4度の優勝。リオパラリンピックにも出場した日本の若きエース。
現在は日本屈指の実業団で健常者とトレーニングをしている岩渕選手。
進化を見せたプレーが「巻き込みサーブ」。
同じフォームから繰り出す回転の違う2種類のサーブ。特に進化したのはそのフォーム。
ほんの少し、ラケットにボールが当たるとき、相手に見える時間を減らしているのが分かる。相手に球筋を読ませないために、研究を重ねたフォーム。
この進化したサーブを武器に健常者のトップ選手が集まる日本卓球リーグにパラアスリートとして初めて参戦した岩渕選手。
試合には勝てなかったものの、健常者のトッププレーヤーからマッチポイントを奪うなど大健闘。待望の初勝利へ…今後の活躍に期待が高まる。

上田「このパラスポーツの選手が健常の選手と公式戦で戦うというのはなかなかないことかと思うんですけども、この中に入って頑張るっていうのはこういう風にパラアスリートの方々も健常者と公式戦をやるってなると、その競技自体がグッとまた技術も向上するでしょうし、色んな新陳代謝っていうのも働くんじゃないかなと思うんで、岩渕選手にはそこで頑張ってほしいですね」

続いて上田晋也が注目した進化は…

上田「もちろん皆さん印象深い選手ばっかりで大活躍の皆さんでしたけど、この間ウィルチェアーラグビーの池崎さんにはお会いして」

ウィルチェアーラグビー池崎大輔選手。
今年8月の世界選手権で、史上初の金メダルに輝いた日本代表。
その代表メンバー指導のもと、ウィルチェアーラグビー体験をした上田晋也。
まずは日本の司令塔、池透暢選手からのロングパスキャッチに挑戦。思わぬ好プレー。今度は日本代表で唯一の女性選手、倉橋選手にトライを挑むが…全く歯が立たず。

そんな上田さんが気になった「進化」とは…

上田「この間ウィルチェアーラグビーの池崎さんにはお会いして、以前お会いした時よりも顔が以前よりもまた増して自信みなぎる感じだったんですよ。身体の厚みが変わっていたように思うんだよね」

進化した池崎選手、そのストロングポイントは・・・
「タックルからの動きだし」
まずは強烈なタックル、そして相手の体がブレた一瞬を見逃さず、攻撃へと転じる。
世界選手権制覇を果たした池崎選手。その先に見据えるものは・・・

池崎「2020金メダルとる」

上田「世界と戦ってメダルを獲得出来るところまで来てるわけですから、今後の東京までかなりのハードワークが続くでしょうけども、きつい練習が続くでしょうけどそのきつさを全部東京で喜びに変えてほしいなと思いますけどね」

選手たちはそれぞれの想いを胸に、さらなる高みを目指す。
それぞれの思いを胸に、TOKYOへー

上田「いよいよ東京パラリンピックまで2年を切りました。これからもストロングポイントでは注目のパラアスリート・パラニュース色々ご紹介したいと思います。来年はどんな記録が出るのか、どんな選手が出てくるか。そしてどんなストロングポイントを見せてくれるのかわたくしも皆さんと同じ目線で楽しませていただきたいと思いますので、どうぞ来年もよろしくお願い致します。皆さんどうぞよいお年を」

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