ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第125回 パラバドミントン 山崎悠麻

2018年07月15日 放送

パラバドミントン 山崎悠麻。東京パラリンピックから正式種目となるパラバドミントン。初代女王を狙う彼女には誰にも負けない武器がある。
『相手を揺さぶるクリアショット』
山崎選手はこのストロングポイントで去年、世界ランキング1位を撃破。東京パラリンピックのメダル候補へと、のし上がった。プライベートでは仕事をしながら子育てに奮闘する2児の母。
2年後の東京で金メダルを目指すママさんアスリートの挑戦を追った。

今年5月、東京都日野市。
にぎやかな山崎家の朝が始まる。
元気いっぱいの子供たちを保育園に送るのが山崎選手の毎朝の日課。
自宅から40分かけて保育園に。保育園から、さらに1時間かけてやってきたのは東京・江東区にある体育館。去年完成した日本初となるパラバドミントン専用の体育館。2020年に向け、着々と環境が整いつつあるパラバドミントン。車いすのクラスは腹筋の機能などの障がいの程度によって2つのクラスに分かれている。山崎選手がプレーするのは腹筋が使えるWH2のクラス。使用するコートは健常者の半分。ネットに近い黒い部分はアウト。打つ範囲が狭くなるため、よりコントロールが求められる。
練習の前に、まずは入念なストレッチ。そして、体育館でマップをした後、ラケットを握っての素振り。前に後ろに、これを10分間続ける。
コートが狭いからこそ、前後のスピーディな動きが重要となる車いすのバドミントン。
これまで、日本選手権を3連覇。世界ランキングも3位まで上がってきた山崎選手。バドミントンを始めたのは小学2年生の時。その実力は全国大会に出場するほどでした。しかし高校1年の冬、不慮の交通事故で車いす生活に。
以来、スポーツとは無縁の生活を送っていた山崎選手。しかし、25歳の時、東京国体のパラバドミントンを観戦したことで再び競技を始める。
山崎「最初はやっぱり打つのは打てたんです。やっぱり自分のもとに来るものについて打てるのは打てて、でも全然違うこういう端っこ。後ろだったり前だったりとかは全然届かなくて「なにくそ。」って思ったんですよね。なんか悔しいのはすごく悔しく思って。多分出来なかったからのめりこんでいったって感じですね。」
持ち前の負けん気の強さと幼いころから培ったバドミントンの経験を活かし、2年後には日本一に。
そんな彼女のストロングポイント『相手を揺さぶるクリアショット』。
これを武器に去年の国際大会で世界ランキング1位の選手に勝利。
山崎選手の強さの秘密を日本代表の金コーチに聞くと。
金「山崎選手は特にクリアショットがすごい。ハイクリア・ドリブンクリアをずっと組み合わせて使うことが出来る選手」
相手コートの奥深くに打つクリアショットには2つの種類があります。
まずは、ハイクリア。相手コートの奥深くへ高い弾道で大きな弧を描いている。続いて、ドリブンクリア。同じく相手コートの奥深くへ打ち込んでいるが、こちらはスピードのある低い弾道。つまり、ハイクリアは相手を後ろに追いやるショット。ドリブンクリアは低い弾道を速く打ち込み、相手のタイミングを狂わせるショット。
これこそ山崎選手のストロングポイント。
そのストロングポイントを更に強化するため、山崎選手は毎週3回の筋力トレーニングを欠かさない。特に強化しているのは体幹。持ち前の柔軟性を最大限に生かすために体幹を強化して、どんなシャトルもしっかり打ち返せる体づくりを目指している。
2児の母でもある山崎選手。
この日、子供たちからあるプレゼントが。
それはお母さんの似顔絵と東京パラリンピックの金メダル。
山崎「やっぱり二人がいるから頑張っているところを見て欲しいし、この子たちにも私が頑張っている姿を見て頑張れるもの見つけてもらえたらいいな、なんて思ったりはします。やっぱり2020年って東京ではじめてのパラリンピックでパラバドミントンはそこから始めての大会なのでやっぱり1つでも良い色のメダル取りたいなっていうのが1番ですし、それに向けて今年も来年もまだまだランキングは先に出て行かないといけないので、そこはもう1個ずつ頑張っていくしかない」
応援してくれる家族のために、目指すは東京パラリンピックの金メダル。ストロングポイントのクリアショットにさらに磨きをかけ2020年へ!
山崎選手の挑戦は続く。

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