ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第119回 特別版 車いすバスケットボール香西宏昭 前編

2018年06月03日 放送

車いすバスケットボール日本代表、香西宏昭。

本場アメリカで2度のMVPを獲得。日本代表でも絶対的なエースとして活躍している。しかし、リオパラリンピックでまさかの惨敗・・・
香西「とにかく、このままじゃいけない」
2020・TOKYOまであと2年。世界との差を埋めるために、必要なこととはー。日本のエースは世界のトッププロがしのぎを削るドイツにその答えを求めた。
迎えた世界最高峰のトーナメント、「ドイツカップ」。
今回は、1時間の特別版で注目の一戦に迫る。日本の未来を担う香西宏昭の挑戦に迫った。

ドイツ中西部の街、ヴェッツラー。
昔の街並みが残る美しい景観。人口は5万人ほど。
この街を拠点とする車いすバスケットボールクラブ、ランディル。香西選手の所属チーム。
生まれた時から膝から下が無い香西選手。
車いすバスケに出会ったのは12歳の時。
すぐさま頭角を現すと、高校卒業後は単身アメリカへ。車いすバスケットの名門、イリノイ大学に編入しMVPを2度も獲得するなど、当時からずば抜けた才能を発揮。
日本代表にも18歳で召集されると藤本怜央選手と共にWエースとしてチームを引っ張ってきた。
そして、大学卒業後はドイツへ。40年以上の歴史を誇る世界最高峰のリーグ、ブンデスリーガの門を叩く。中でも今シーズンからプレーするランディルはリーグ王者13回、ヨーロッパ王者に6度輝いた強豪クラブ。
もちろん、その人気も桁違い。チケットは毎回売り切れで、会場は超満員。
チームメートは全員が各国代表の中心選手。車いすバスケの銀河系軍団。
そして、銀河系軍団も認める香西選手のストロングポイント・・・
『相手を凌駕する、圧倒的なスピード』
スピードの秘密は、車いすの漕ぎ方。
手の位置を見てみると、コートすれすれまでタイヤに触っているのが分かる。
長く触っている分、漕ぐ時間も長くなるので推進力が増加し一気に加速できる。
スピードでは誰にも負けない。そんな香西選手に2016年、転機が訪れた。
香西「リオパラが終わって、今のままじゃいけないと思った」
過去最強の呼び声高く、メダルも期待されたリオパラリンピック。しかし・・・その期待は無残にも打ち砕かれた。
2020東京まであと2年。世界との差を埋めるために必要なこととは何なのか?
向かったのはトレーニングジム。鍛えていたのは下半身。下半身を鍛えることで軸を安定させシュート精度を上げる。さらに、激しい接触にも耐えられる強靭な肉体を作るのが狙い。
この取り組みには、早くも成果が。今シーズンの2ポイントシュート成功率は銀河系軍団の中でもトップ。
香西「今の方向は正しい方向にいっている。東京につなげていくことが使命」
2年後に向けた新たな挑戦。その成果を発揮する絶好の機会が訪れた。
国内64クラブの頂点を決める世界最高峰のトーナメント、ドイツカップ。
香西選手が所属するランディルはベスト4に進出。
準決勝ではリーグ戦含めこれまで何度も優勝争いを繰り広げてきたライバル、チューリンジア・ブルズを相手に見事に勝利し、決勝進出を決めた。

最強の座をかけた戦い―ドイツカップ決勝の行方は次回1時間の拡大版でお届けする。

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