ストロングポイント

毎週日曜 17:30~18:00放送

放送内容

第117回 ウィルチェアーラグビー 池崎大輔④

2018年05月20日 放送

ウィルチェアーラグビー日本代表、池崎大輔。
2016年のリオパラリンピック、銅メダルへと導いた日本のエース。
彼のストロングポイントは…
『瞬発力を生かしたターン』
相手を置き去りにするこの武器で世界と戦ってきた。
その池崎選手が単身アメリカへ。
愛する家族を日本に残し、海を渡ったその理由とは?
そこには40歳を超えてなお、さらなる高みを目指すあくなき挑戦の姿があった。

池崎選手が行うウィルチェアーラグビーはパラリンピック競技で唯一、車いす同士がぶつかるタックルが認められている球技。
ラグ車と呼ばれる専用の車いすで両手両足に障がいを持つ選手がコートをかける。コートの広さはバスケットボールと同じ。一般のラグビーと大きく違うのはボール。楕円ではなく、バレーボールを元にした専用球。さらに、前方へのパスが認められ、ボールを持ってゴールラインを超えると1点。
試合は1ピリオド8分。合計4ピリオドで争われる。

日本から遠く離れたアメリカ アリゾナ州ツーソン。
池崎選手は現在、アリゾナ大学のチーム<ワイルドキャッツ>でプレーしている。チームにはアメリカ代表選手が3人所属。
日本代表はリオパラリンピックで初となる銅メダルを獲得。
池崎選手はエースとしてメダル獲得に貢献。銅メダルを共に手にした仲間たちと離れ、なぜアメリカへ?
池崎「別にメダル獲ってそこがゴールじゃないですからね。またブロンズってすごく悔しい順位でもありますから、まだまだ上を目指すにはまだまだ自分を鍛えなきゃいけないっていう。そのためにはこういう武者修行っていうのは必要だと思いますし、やるからには金を獲りたい、世界一になりたいっていう」
現在、池崎選手が拠点とするアメリカはこれまで、ことごとく日本の前に立ちはだかってきた。日本にとって越えなくてはならない因縁の相手。あえて、その国で単身武者修行。
切り替えしの鋭い『瞬発力を生かしたターン』
池崎選手、最大のストロングポイントはアメリカでも健在。

池崎選手は幼少の頃、手足の筋力が低下する病と診断され、現在も肘と膝から先の筋力はほとんどない。握力が十分ではない中での巧みな車いす操作。それは意外な方法で行っていた。肘から先を使ったブレーキング。
握力がない中で編み出した独自のテクニック。
世界と渡り合ってきたこの武器になお磨きをかけようとしていた。
池崎「自分のプレーをもっとコンスタントにやれる。フィジカルをもっともっと上げていく。つらいことは9割でも残りの1割はアメリカでしか経験できない所。それが自分の中では一番ほしいところ」
これまでのストロングポイント『瞬発力を生かしたターン』から、さらに進化させた新たなストロングポイント…それは一体?
池崎「『タックルしてからの動き』ですかね。当たった相手がタイヤから手が離れた時、ボールを押さえてるときそのときに体幹を生かしながら瞬発力でボールを獲りに行ったり抜きに行ったり」
タックルした後、相手の体がぶれたその一瞬を見逃さず、攻撃へと繋げるのが狙い。
ウィルチェアーラグビー全米選手権。
アメリカナンバー1を決めるこの大会は全米の44チームが出場。
池崎選手の所属するアリゾナ大学ワイルドキャッツは激戦を勝ち抜き決勝戦に進出。
試合開始から池崎選手にチャンスが訪れ、いきなり先制点。そして第1ピリオド残り6分を切ったところで、するどいタックルからまたも得点。
これこそ池崎選手がアメリカで磨いてきた新たなストロングポイント…
『タックルからの動きだし』
強化してきたフィジカルで相手を圧倒。
見事、アリゾナ大学ワイルドキャッツが優勝。さらに、なんと池崎選手がMVPを獲得。
日本を飛び出し、40歳という年齢でもなお挑戦をやめることのない池崎選手。
彼を突き動かす、その原動力とは?
池崎「生き方がウィルチェアーラグビー。自分の生き方を見てもらいたい、ウィルチェアーラグビーを認知してもらいたい。2020年で金メダルを取れるようにやっていきたい」

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